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令和3年第7回定例会(第4日) 一般質問2 本文 2021-10-19
令和3年第7回定例会(第4日) 名簿 2021-10-19

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  1. 大野城市議会 2021-10-19
    令和3年第7回定例会(第4日) 一般質問2 本文 2021-10-19


    取得元: 大野城市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-28
    1:                  開議 午前9時30分 ◯議長(山上高昭) おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりです。  これより議事に入ります。      ──────────────・────・──────────────   日程第1 一般質問 2: ◯議長(山上高昭) 日程第1、一般質問を行います。  通告順に発言を許します。  6番、松崎百合子議員。                〔6番 松崎百合子議員 登壇〕 3: ◯6番(松崎百合子) おはようございます。松崎百合子です。  まず、最初に、新型コロナウイルス感染症の中で、市民の命と暮らしを守るために尽力されておられます医療、福祉、教育、環境等の働く皆様に、そして本市の関係者の皆様方に厚く敬意と感謝を申し上げます。  私は、本9月議会において、2点質問いたします。  第1に、発達障がいの子どもたちを専門的に支援することばの教室(通級指導教室)の指導員の各校配置についてです。  第2に、子どもに最善の中学校給食について市長に伺います。  ことばの教室については、2019年の6月議会においても質問し、非設置校へ巡回指導を求めました。ことばの教室(通級指導教室)は、特別支援教育の一つであります。文科省特別支援教育課による2019年2月発表の「通級による指導の現状」によりますと、特別支援教育は障がいのある子どもに対し、少人数の学級編制、特別の教育課程等による適切な指導及び支援が主に三つの学びの場において実施されるとしています。  一つは特別支援学校です。障がいの程度が比較的重い子どもを対象として、専門性の高い教育が実施されます。2017年度時点ですが、約14万人が在学とのことです。  二つ目は特別支援学級です。各小中学校において、障がいの種別ごとに学級を編成し、子ども一人一人に応じた教育が実施されます。約24万人が在籍とのことです。  もう一つの学びの場が、本日のテーマ、通級による指導、通級指導教室です。ここに、通級による指導を受けている児童・生徒の推移があります。2003年の約3万4,000人から2017年には11万人と、14年間で約3倍に増えています。内訳は、言語障がいや難聴等は横ばいで、増えているのは情緒障がいや自閉症、学習障がい、ADHDなど、いわゆる発達障がいと言われる子どもたちです。多様な子どもたちが学んでいます。
     ニーズと重要性が高まり、2017年に児童・生徒13人に対し、通級指導員の配置が義務教育標準法で位置づけられました。表題のように、通級の先生は指導員と呼ばれていますが、言語聴覚士のほか、教員免許を保持され、本市においても経験豊富な先生方が担当されていることが前回の質問で分かりました。以上のように、特別支援教育では2017年時点で約50万人、4.2%の児童・生徒が学び、さらに増えていると考えられます。  さて、通級教室には、自校通級、他校通級、巡回指導があり、それぞれの指導形態の特徴や、児童・生徒、保護者の負担等を勘案し、効果的な指導形態を選択することとされています。本市のような拠点型他校通級では、非設置校の子どもたちに通級の壁があります。その改善策として、巡回指導が東京都や福岡市などで広く行われるようになりました。  自校式通級学級を実施する自治体は、隣接の太宰府市があります。各校1名か2名の通級指導員の配置を、本年度全校に配置、完了されたとのことです。自校通級は、校内に教室があるので、子どもや保護者の負担が少なく、在籍クラスの参観や、担任や校内の連携も良好と、関係者より高く評価されています。各校配置では、指導員同士の専門性の交流や連携が課題です。言語聴覚士の巡回や大学の先生等による研修やバックアップ体制もしっかりとされているそうです。  それでは、まず、本市のことばの教室の現状について、改めて伺います。  通級指導教室の役割と設置状況はどのようになっているでしょうか。  壇上での質問は以上で、あとは質問席から行います。 4: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 5: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室は、小中学校の通常学級に在籍し、聞き取りや発語、会話に困難を感じている児童・生徒や、第三者とのコミュニケーションをうまく展開できない児童・生徒に対し、学習上または生活上の困難を克服するため、通級による指導を行うことを目的としています。  その役割は、通級による指導を通じて、課題のある子どもたちが自分らしく本来持っている力を発揮しながら、生き生きと学校生活を送ることができるように支援することになります。  設置の状況といたしましては、現在、小学生対象の教室を大野北小学校月の浦小学校に、中学生対象の教室を青少年の居場所ユープレに設置しております。また、月の浦小学校には、就学前の子どもたちを対象といたしました就学前教室を併設しております。以上でございます。 6: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 7: ◯6番(松崎百合子) 自分らしく生き生きと学校生活を送れるように、大変重要な役割を果たしていると思います。  それでは、設置教室ごとに各学校からの通級児童・生徒の人数について、伺います。 8: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 9: ◯教育部長(日野和弘) 令和3年7月末現在の通級児童・生徒の人数及び学校ごとの内訳についてご回答いたします。  まず、大野北小学校にある北教室の通級児童数は85人で、学校ごとの内訳は、大野小学校22人、大野北小学校19人、大野東小学校7人、大利小学校14人、大城小学校15人、下大利小学校4人、御笠の森小学校4人となっております。  次に、月の浦小学校にあります南教室の通級児童数は45人で、学校ごとの内訳は、大野小学校1人、大野南小学校18人、平野小学校9人、月の浦小学校17人となっております。  最後、ユープレに設置しています中学生教室通級生徒数は20人で、学校ごとの内訳は、大野中学校1人、大野東中学校7人、大利中学校7人、平野中学校3人、御陵中学校2人となっております。以上でございます。 10: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 11: ◯6番(松崎百合子) 大野小学校から22名や大野南小から18名、大利小から14名など、多数の児童が他校へ通級しています。  それでは、どのような手続で通級できるようになるのでしょうか。 12: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 13: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室に入級するには、特別に支援を必要とする児童・生徒の適切な就学を図ることを目的として設置をしております教育支援委員会において判定を受ける必要があります。判定を受けるためには、保護者の希望や児童・生徒の学校での状況などから、学校と保護者で協議を行った上で、入級申請書を学校を通じて保護者から教育指導室に提出いただきます。提出された入級申請書と、児童・生徒の状況に関する資料及び学校からの意見を基に教育支援委員会で協議、判定をし、通級指導の判定となった場合に保護者の同意を得て入級を決定しております。以上でございます。 14: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 15: ◯6番(松崎百合子) 次に、通級児童・生徒の障がいの分類について、小中別に伺います。 16: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 17: ◯教育部長(日野和弘) 通級児童・生徒の障がいの分類について、学校教育法施行規則第140条に規定する分類に基づき、お答えいたします。  小学生教室の通級児童の障がいの分類ごとの人数は、言語障がい者が80人、自閉症者が15人、情緒障がい者が19人、弱視者が1人、難聴者が2人、学習障がい者4人、注意欠陥・多動性障がい者が9人となっております。  中学生教室の通級生徒の障がいの分類ごとの人数は、言語障がい者7人、自閉症者4人、情緒障がい者2人、難聴者2人、注意欠陥・多動性障がい者5人となっております。以上でございます。 18: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 19: ◯6番(松崎百合子) 多様な子どもたちが学んでいます。  それでは、設置教室ごとの指導員の配置人数について、言語聴覚士、県費、市費別に伺います。 20: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 21: ◯教育部長(日野和弘) 大野北小学校にあります北教室の指導員は、県費職員が6人、市費職員が1人の合計7人です。市費職員の1人は、言語聴覚士の有資格者を配置しております。  月の浦小学校にある南教室の指導員は、県費職員3人、市費職員2人の合計5人です。市費職員のうち1人が言語聴覚士となっております。  中学生教室の指導員は、県費職員1人、市費職員1人の合計2名です。中学生教室の指導員は、小学生教室言語聴覚士から指導を受ける体制としているため、専任の言語聴覚士は配置しておりません。以上でございます。 22: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 23: ◯6番(松崎百合子) 14人の先生方がおられます。通級生が多い学校から、先生の配置が可能ではないでしょうか。  次に、通級教室の課題と計画について伺います。 24: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 25: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室につきましては、入級希望者が多い状況が続いておりますので、通級児童・生徒の状況に応じ、一人一人に寄り添った指導を継続して実施していくことが課題であると考えております。  今後は、増加することばの教室の入級希望者に対する指導員の人員配置や必要な環境整備などについて、引き続き検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 26: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 27: ◯6番(松崎百合子) 通級希望者が増加している中で、子どもたちの今と将来に関わる重要な支援であります。増加への対応、先生の増員や教室の増設など、環境整備をぜひよろしくお願いいたします。  さて、本市教育基本計画及び教育施策大綱に、特別支援学級通級教室等特別支援教育はどのように位置づけられているでしょうか。 28: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 29: ◯教育部長(日野和弘) 障がい児教育につきましては、令和3年度大野城市教育振興基本計画の1、未来を担う子どもたちが心豊かに育つ教育の中の(5)児童・生徒の総合的な支援の充実において位置づけをしております。  具体的には、障がいのある者とない者が可能な限り共に学ぶ仕組みでありますインクルーシブ教育システムの構築のため、児童及び保護者などのニーズや状況に応じた就学指導を行い、特別支援教育の推進を図ることとしております。以上でございます。 30: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 31: ◯6番(松崎百合子) 教育振興基本計画を見ますと、いじめ対策や不登校支援の実施の中の項目に、4行だけ特別支援教育について記載があります。特別支援教育は大変大事な教育だと思いますけれども、特別支援学級について少しお聞きします。小中別に学級数と児童数はどうなっているでしょうか。 32: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 33: ◯教育部長(日野和弘) 令和3年10月1日現在、小学校の特別支援学級は45学級で、250人の児童が在籍をしております。中学校の特別支援学級は20学級で、94人の生徒が在籍をしております。以上であります。 34: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 35: ◯6番(松崎百合子) 特別支援学級や通級教室と合わせると、約500名の本市の児童・生徒が学んでいます。大変重要な教育と言えます。  特別支援教育について、教育大綱や教育計画に項目としてしっかりと位置づけが必要ではないでしょうか、いかがでしょうか。 36: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 37: ◯教育部長(日野和弘) 障がい児教育を含む特別支援教育につきましては、令和5年度に教育施策大綱の改定作業を行う中で、適正な位置づけなどにつきまして検討していきたいと思います。また、教育施策大綱に基づく計画である教育振興基本計画にも、その内容を反映させてまいりたいと考えております。以上でございます。 38: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 39: ◯6番(松崎百合子) 令和5年の大綱の改正時に検討して位置づけていただくということで、よろしくお願いいたします。  それでは、巡回型であった中学校の通級指導が、拠点型へ変わった経緯や理由について説明をお願いします。 40: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 41: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室(中学生教室)は、平成28年度に拠点型の通級指導教室として開始し、当初は大野北小学校に設置をいたしました。開設当初は入級希望者が少なかったことや、交通の便がよくなかったこと、制服で小学校に通級することに抵抗感がある生徒がいたことなどから、指導員が各校を巡回して指導を実施しておりました。しかし、入級希望者が増加する中で、充実した指導を行うための環境整備を進めるとともに、交通の利便性や制服に関する問題の解消を図るため、現在は、青少年の居場所ユープレに移転し、拠点型の通級指導を行っております。以上でございます。 42: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 43: ◯6番(松崎百合子) 現在はユープレに移っておりますが、中学生の通級人数の推移について教えてください。 44: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 45: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室(中学生教室)の通級生徒数は、平成28年度が8人、平成29年度が21人、平成30年度が31人、令和元年度が47人、令和2年度が16人となっております。 46: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 47: ◯6番(松崎百合子) 巡回から北小へ通級になったとき、巡回であったときは47名でしたが、16名に、3分の1に減っています。現在は、ユープレで20人ということを最初に聞きました。やはり通級のハンデがあると考えられます。  それでは、非設置校の子どもたちの学びの保障に向けて、3点伺います。  まず、非設置校の児童で保護者による送迎ができず通級指導を受けられない児童については、どのようにお考えでしょうか。 48: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 49: ◯教育部長(日野和弘) 本市では、特別支援を必要とする児童・生徒の適正な就学を図るため、教育支援委員会を設置しています。その委員会で令和2年度に通級指導の判定を受けた児童・生徒は、小学生が65人、中学生が4人となっています。このうち、保護者が送迎できないことが理由で通級指導を受けられない児童・生徒はおりませんでした。  しかしながら、過去には保護者が送迎できないため、児童・生徒が通級指導を受けられなかった事例があることは認識をしております。このため、今後同様の事例が生じた場合は、ことばの教室の指導員が随時学級担任や保護者からの相談に応じるほか、年に数回学校を訪問する際に学級担任に専門的なアドバイスを行うなど、個々の事情に応じた個別の対応を行うこととしております。以上でございます。 50: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 51: ◯6番(松崎百合子) 先ほどいただいた通級数で見ますと、比率では設置校で3.3%、非設置校では1.8%しか通級していないという2倍の格差があります。やはり、言葉にならない通級できない現状があるかと思います。  それでは、非設置校からの通級は、指導・学習に加え移動時間がかかるため、通級クラスでの授業やプログラムに参加できない児童・生徒がいると考えますが、どうお考えでしょうか。 52: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 53: ◯教育部長(日野和弘) ことばの教室がない学校から通級する児童・生徒につきましては、学習等の不利にならないよう保護者と協議をした上で、通級指導の時間を在籍校における学習への影響が少ない1時間目や5、6時間目の時間帯にするなどの配慮をしております。また、通級指導は決まった曜日の決まった時間に行うため、通級児童・生徒が在籍する学級において、同じ曜日の同じ時間に特定の教科が続かないようにすることや、家庭学習などで補いやすい内容の授業を計画するなどの工夫をしております。以上でございます。 54: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 55: ◯6番(松崎百合子) それでは、通級指導教室が在籍校にあることで、担任との連携や他の子どもたちの理解が深まると報告されていますが、いかがでしょうか。 56: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 57: ◯教育部長(日野和弘) 特別支援教育に関する専門的な知識を持った教員が各学校に増えることは、担任との連携強化や、ほかの子どもの理解促進につながるものと考えますが、本市では各校の教員のうち1名を特別支援教育コーディネーターに指定し、配慮が必要な児童・生徒の状況把握に努め、担任や保護者と連携した対応を行っております。  また、ことばの教室の指導員も定期的に各学校を訪問していますので、情報交換や専門的なアドバイスを行い、必要に応じて授業に入ってことばの教室について児童・生徒へ説明を行うなど、担任との連携や、児童・生徒の理解促進に努めております。  このことから、現状においても担任との連携等につきましては、十分に図られているものと考えております。以上でございます。 58: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 59: ◯6番(松崎百合子) 現場で大変な工夫、努力をされていることはよく分かります。それゆえに、校内に指導教室があれば、子どもや保護者、先生の負担も軽減されるかと思います。  最後に、通級教室の先生が各校に配置される方式がベストと考えますが、検討できないでしょうか。 60: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 61: ◯教育部長(日野和弘) 全ての小中学校にことばの教室を設置する方法については、現行の方式に比べ、保護者や児童・生徒の利便性の向上につながるものと考えられますが、一方で通級児童・生徒が少ない場合に、ペア指導やグループ指導などを通したほかの児童・生徒との交流ができないことや、教室等の新たな整備が必要となるなどの課題があります。  現在、本市で行っている拠点型の通級指導は、複数の学校から様々な状況の児童・生徒が通級することで、児童・生徒の状況に応じたグループ指導が可能となっており、また送迎の際に、保護者が児童・生徒の状況を確認でき、指導員にも相談しやすく、保護者同士が交流しやすい場にもなっております。このことから、市教育委員会では、現行の形態が本市にとって最善の方法であると考えております。  今後も、入級希望者が多い状況に対応しながら、児童・生徒一人一人の特性や、発達に合わせた指導を継続的に実施していくため、現行の形態をさらに充実させるなど、環境整備を進めてまいりたいと思っております。以上でございます。 62: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 63: ◯6番(松崎百合子) 現行の形態を発展させ、充実させていくということで伺いました。前回も質問しましたが、小学校については中央に教室の設置が望まれています。今増えている子どもたちの状況を判断しながら調査・研究していきたいとの答弁でした。北教室は85人と、スペースも足りなくなっていると聞いています。まずは急務として、中央地区に教室設置をお願いしたいと思います。充実の一環として、一教室、まずつくってもらいたいと思います。  様々な課題のある多様性に富む子どもたちに、よりよい通級教室と特別支援教育の充実をお願いしまして、次の質問に移ります。  次の質問は、子どもに最善の中学校給食について市長に伺います。  9月5日、16年ぶりの市長選挙が行われ、井本市長が5期目の当選を果たされました。選挙の結果は、新人女性候補が1万1,047票、市長1万4,666票、約3,500票の僅差でした。井本市長には、4期16年の実績と様々な政党や企業、団体、労働組合等の推薦があり、盤石の基盤がありました。一方、新人候補は、市政初挑戦で圧倒的な力の差の中でした。  結果は1万1,000票、43%の市民が新人候補を支持しました。新人候補が訴えたのは、チェンジ大野城、政策的にはほぼ1点、中学校の完全給食の実現でした。43%の市民が新人候補に託したのは、何よりも中学校の完全給食の実現と言えます。中学校給食は、働く女性、保護者にとって切実に必要なのです。保育所、学童保育所と、市は充実させてこられました。この保育所、学童保育所と同様に中学校完全給食が切実な願いなのです。  井本市長は10万市民の市長であります。その切実な声に耳を澄ましていただきたいのです。市長選を前に、6月議会でも質問しました。改めて市長に質問させていただきます。  市長選挙の結果は、中学校の完全給食を求める声が反映されていると考えます。市長は選挙の結果をどのように受け止めておられるでしょうか。  本市中学校の保護者72%が共働きの時代です。男女共同参画、両立支援としても、ランチ給食サービスありきではなく、本当に子どもたちと保護者にとっての給食ということを検討すべきではないでしょうか。これから中学校給食の当事者となる小学生及び小学生の保護者を含む関係者への調査が必要ではないでしょうか。子どもに最善の中学校給食検討委員会の設置が必要ではないでしょうか。よろしくお願いいたします。
    64: ◯議長(山上高昭) 井本市長。                 〔井本宗司市長 登壇〕 65: ◯市長(井本宗司) それでは、お答えをいたします。耳は澄ましておりますので、ご心配なくお願いをしたいと思います。  選挙結果の受け止めという質問でありますけれども、私は政治は一期一期の積み重ねであり、何年やるかではなくて、与えられた任期の中で何をやるかというのが重要だと思っております。私は、自分の選挙に臨むに当たって、これまでの選挙で公約として掲げました施策について総括し自己評価をした結果と、新たな任期において取り組む施策をマニフェストという形でまとめ、市民にお示しをした上でご判断をいただくことが政治家としての責任であると考えております。  今回の市長選挙においても、これまでにやってきたことの評価と、これからやるべき政策を併せて幅広く市民の皆さんにお示しをさせていただきました。その結果、これまでの実績を評価いただき、また今後4年間の政策についても多くの皆さんから信任をいただくことができました。  新型コロナウイルス感染下におきまして、緊急事態宣言が出ておる状況の中でありましたけれども、押して投票に行っていただいた皆さんに感謝を申し上げたいと思います。5期目の市政に対し、厳粛なる信託を受けたものと考えております。  中学校給食については、ランチ給食を含む選択制給食に対する考え方や、今後の取組については、本来は教育長が答弁すべき案件でありましたけれども、今議会においては所信表明をいたしましたので、各会派からの代表質問への回答として、私が答弁をさせていただきました。  また、代表質問の中で、改革フォーラム代表の関岡俊実議員から、選択制給食が議会も含む広範な議論を経て導入をされた経緯を、当時実際に関わった立場から改めてお話をいただきました。導入時のいきさつがよく分かったものであります。ご理解をいただいたのではないかと思います。あわせて、会派それぞれのお考えもお聞きすることができたと思います。  市長と議会は、共に市民の代表として二元代表制の一翼を担う立場であります。今後とも、それぞれの立場から、よりよい市政の実現のために健全で闊達な議論が行われることを期待しているところであります。  その上で、教育委員会では今後、ランチ給食の内容や利用促進策等を協議する場を設置することにいたしております。本市の選択制給食に対する正しい理解の浸透と、利用者の視点に立った改善を行うことにより、大野城市独自の制度として充実を図ってまいりたいと思います。私からは以上です。 66: ◯議長(山上高昭) 松崎議員。 67: ◯6番(松崎百合子) 市長が、市議会を含めた議論を経て導入されたランチ給食を大事に尊重されていることはよく分かります。しかし、16年たち実態は変化しています。市長は所信表明でも、変わることを恐れるのではなく変化を先取りしてと述べております。今、時代は給食の無償化の時代であり、オーガニック給食へ動いています。真に他の自治体のモデルとなるように、ランチ給食ありきではなく、大野城市の宝である子どもに最善の給食を検討し、創造していただきたいと願います。  以上、市民の声を受け止めて、最善の給食を検討していただきますよう願いまして、質問を終わります。 68: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午前10時05分                  再開 午前10時06分      ──────────────・────・────────────── 69: ◯議長(山上高昭) 再開します。17番、田中議員。                〔17番 田中健一議員 登壇〕 70: ◯17番(田中健一) アクリル板がありますので、マスクを外して質問をさせていただきます。  皆さん、おはようございます。17番、会派自民大野城の田中健一です。  私は今回、9月定例会におきまして、大野城市都市計画マスタープランの改定について質問いたします。これが都市計画マスタープランでございます。この改定について質問をさせていただきます。  50年ほど前に、私が高校生の頃、南地区の団地開発が盛んになり、山々などの自然環境が破壊されていくことに、当時議員であった父とまちづくりについてよく議論をいたしました。父に対し、開発に強く反対したときに、父はよく言っていました。「地域が虫食い状態に開発され、消防車も通らない、公園もないようなまちにしてはいけない。区画整理事業などをしながら、自然と共生したまちづくりをしていかなければならない。また、地の人間とよそ者との区別をしてはいけない。新旧住民の融和を図って、一緒になってこのふるさとのまちづくりをしないといけない」と言って、県道長浜太宰府線を取り込んだ区画整理事業を実現し、南地区を7区に分区する計画も立てていました。  また、父はボランティアとして、多いときは200人ほどの新住民の方に、田んぼを市民農園みたいに貸して土づくりや野菜づくりを指導しながら、収穫祭と称してよくみんなで楽しく酒盛りをしておりました。私も手伝いをさせられましたけれども、土づくりや収穫祭の時には、いつも家の鶏が数羽姿を消しておりました。それを、父は約40年間ほど続けてきたわけでございます。  その当時は、新住民の方の若い家族が多く、スポーツや文化・芸能祭などを通じて新旧住民が一緒になってまちづくりを始めた頃でございまして、昭和46年に全国に先駆けてコミュニティのモデル地区に指定されました。父からは、まちづくりの実践教育を受けてきたわけでございます。  その後、大野城市は先人の方々の努力によりコミュニティ都市として大きく発展してきており、今年8月でモデルコミュニティ地区に指定50年、来年4月で市制施行から50年の節目を迎えます。  皆さん、現在大野城市は、歴史上の大きな変革期を迎えています。来年8月、西鉄天神大牟田線の高架切替えによる西鉄天神大牟田線高架事業に伴うまちづくりや、警固断層帯による地震や台風、豪雨などの危機管理対策、九州大学との連携など、大きな多くの課題が山積しております。これらの多くの課題は、大きなチャンスでもあるわけでございます。50年後、100年後を見据えて、後世の人々から感謝されるように、危機感を持って今取り組んでいかなければなりません。  私も、福岡市役所や福岡県庁で30年間の行政経験を活かして、その大きな課題を解決に導くために、議員として主に次の課題に取り組んでおります。  1点目として、九州大学との連携につきましては、九州大学の坂井先生と一緒に1年半をかけて、九州大学と大野城市と何度となく協議を重ねてきまして、平成31年3月18日、大野城市と九州大学との包括的連携協定の締結のお膳立てをさせていただきました。これにより、九州大学との人的・知的資源を活用して、無限大に大野城市の発展につなげることができます。  2点目、御笠川の河川整備につきましては、10年ほど前から県に要望を重ね、筒井橋周辺の川底の立木を伐採してもらい、上流の筑紫野市、太宰府市域の河川整備が終了したことから、次は大野城市域の河川整備が実施されるものと思います。これにより、浸水被害などの災害を大幅に減少させることができます。  3点目、東地区コミュニティ運営協議会会長の小野原さんから、東地区の地震や豪雨災害に対する防災対策を進めるために防災の専門家を紹介してほしいとの相談がありまして、アドバイスをさせていただきながら、九州大学の三谷教授を紹介させていただきました。先生は、平成29年7月の九州北部豪雨災害における東峰村豪雨災害対策に取り組んであり、地盤工学の第一人者であり、防災対策の専門家でございます。今先生は、地域の方々と一緒に現地を回りながら、東地区と7区ある各区単位のリスクマップ、防災マイタイムライン、地区防災計画の作成に取り組んであります。私も参加させていただいております。  今、地域住民による生きた身近な防災対策が着実に進められております。この地区防災計画を市の防災計画とリンクさせることにより、より地についた実りのある計画となり、大幅に市民の安全安心を確保することができるのではないかと思います。このように、天の時、地の利、人の和と言いますけれども、今全て大野城市には条件がそろっております。まさしく時は来たりでございます。  それでは、現在、大野城市都市計画マスタープランの改定作業を進められておられますが、その検討をされている内容や進捗状況等について、お伺いをしていきます。  この検討組織である都市計画マスタープラン専門会議のメンバーの九州大学の坂井教授は、福岡市都市計画審議会会長や県都市計画審議会会長職務代理(副会長)などの役職にあり、都市計画の専門家でございます。また、三谷先生は九州大学の地盤工学・防災専門家で、9月に防災功労者として総理大臣賞を受賞されておられます。お二方は、大野城市にとって学識経験者として心強いメンバーであります。  それでは、質問に入っていきます。まず、1点目、大野城市都市計画マスタープランの改定作業について、その内容や進捗状況などはどのようになっているのですか。長期的スパンで都市計画マスタープランが策定されていますが、その目的や目標年次、検討組織・計画の概略、現在の進捗状況等についてお伺いをいたします。  以上で、壇上での質問は終わりまして、あとは質問席より質問を続けさせていただきます。 71: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 72: ◯建設環境部長(西村直純) それでは、お答えいたします。都市計画マスタープランは、来年3月の策定に向けまして、現在改定作業を行っているところでございます。  計画の目標年次は、市の総合的なまちづくりの基本方針である総合計画と同じ令和10年度としております。  計画の策定に当たっては、今ご紹介がありましたように、学識経験者また交通事業者及びまちづくりの専門家などで構成する専門会議や、各分野の行政施策に精通した市職員で構成する作業部会などを設置しております。  また、令和2年度に実施した市民アンケートや、今後実施する予定の4コミュニティごとの地区別意見交換会、パブリックコメントなど、市民の皆さんの意見を取り入れながら策定を進めていきたいと考えております。  都市計画マスタープランは、将来あるべきまちの姿やまちづくりの基本理念などを明示するもので、今回の改定においては現行プランの基本方針を踏襲しつつ、コロナ禍における生活様式の変化や脱炭素などの新たな視点を取り入れることとしております。以上になります。 73: ◯議長(山上高昭) 田中議員。 74: ◯17番(田中健一) 分かりました。  それでは、2点目、大野城市都市計画マスタープランと、ここにあります第6次大野城市総合計画や令和2年に策定されました九州大学筑紫キャンパスマスタープランとの整合性や連携は、どのようになっているのですか、お伺いをいたします。また、福岡市や大野城市などの10市5町の区域である福岡広域都市計画区域がありますが、隣接自治体との都市計画マスタープランとの調整や整合性はどのようになっているのですか、お伺いをいたします。  例えば、JR大野城駅前にある九州大学筑紫キャンパスは、大野城市と春日市にまたがっており、それぞれ周辺には幼稚園、小中学校、高校も立地している文教地区であります。 75: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 76: ◯建設環境部長(西村直純) 新たな都市計画マスタープランにおいては、総合計画を上位計画と位置づけ、総合計画の中の都市計画部門の政策を踏まえながら、まちづくりの基本理念を掲げるほか、計画の目標年次を合わせるなどの調整を行っております。  また、令和3年に県が策定しました福岡都市圏のまちづくりの指針となる福岡都市圏都市計画区域の整備、開発及び保全の方針についても、上位計画として位置づけることとしております。あわせて、隣接市の市境周辺の用途地域や、土地利用等の確認を行うなど、近隣の将来的な都市計画と整合が取れるように連携を図っているところでございます。  九州大学筑紫キャンパスマスタープランの策定におきましては、市職員がオブザーバーとして九州大学の委員会に参加していることや、九州大学筑紫キャンパスが本市と春日市にまたがって立地されていることなど密接な関係があることから、都市計画マスタープランは九州大学と調整を行いながら策定を進めておるところでございます。 77: ◯議長(山上高昭) 田中議員。 78: ◯17番(田中健一) 分かりました。  それでは、3点目、大野城市には警固断層帯が走っており、いつ地震が起きるか分かりません。また、県管理河川の御笠川が流れております。これらの地震や豪雨災害などの自然災害から市民を守ることについては、どのように都市計画マスタープランに反映されるのでしょうか、お伺いをいたします。  以前、私が一般質問で、今までの開発において盛土、切土がされた地域を調査し、災害防止対策を打つように要望してきました。最近、国におかれても、全国の地方自治体に危険盛土について、目視で状況を点検するよう求めております。また、以前から一般質問で要望していました御笠川の河川改修などもあることから、こちらのハザードマップについて、都市計画マスタープランに反映すべきではないですか、お伺いをいたします。 79: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 80: ◯建設環境部長(西村直純) 現行プランでは、災害に強いまちづくりを行うため、頻発する自然災害や、御笠川の浸水被害を想定したハザードマップの周知などを計画に位置づけ、着実に実施しているところでございます。  新たな都市計画マスタープランは、現行の計画に加え、これまで以上に災害に強く安全で安心に暮らせるまちづくりを行うための内容で改正を進めてまいります。具体的には、近年課題となっている大規模開発によって造成されたことに起因する災害危険箇所の調査や周知を図っていくことなどを盛り込んだ内容となっております。 81: ◯議長(山上高昭) 田中議員。 82: ◯17番(田中健一) では、よろしくお願いをいたします。  次に、4点目、長年の市民の願いでありました西鉄天神大牟田線高架事業の高架の切替えが来年8月に実現をいたします。そのことによって、交通渋滞やまちの分断が解消されるわけでございますけれども、駅周辺のまちづくりをどのように都市計画マスタープランに反映されるのか、お伺いをいたします。 83: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 84: ◯建設環境部長(西村直純) 令和4年8月の西鉄天神大牟田線の高架切替え後、高架下空間、駅前広場、道路や公園など、沿線周辺の関連整備を令和7年度までに完了する予定としております。また、沿線周辺の関連設備と併せて、路線バスやコミュニティバスなどの地域公共交通の見直しや、自転車活用の推進など、まちの回遊性を高めることについても検討してまいります。  地元の方々などとの連携を図りながら、これらの取組を推進し、鉄道駅周辺を拠点としたまちづくりとにぎわいの創出が図れる内容を、都市計画マスタープランに反映させたいと考えております。 85: ◯議長(山上高昭) 田中議員。 86: ◯17番(田中健一) よろしくお願いをいたします。  それでは、5点目になります。西鉄天神大牟田線高架事業に伴いまして、下大利団地の整備と周辺の道路整備の現在の状況及び今後の計画はどのようになっているのでしょうか。また、今後、都市計画マスタープランにどのように反映されるのでしょうか、お伺いをいたします。 87: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 88: ◯建設環境部長(西村直純) UR都市機構からは、平成30年12月にUR賃貸住宅の多様な活用の方向性を定めるUR賃貸住宅ストック活用再生ビジョンが提示されております。このビジョンには、下大利団地の再生事業も含まれており、UR都市機構では下大利団地の賃貸等の新規入居者に対し、契約期間をあらかじめ定めた定期借家契約を条件とするなど、再生事業の実現に向けて準備を進めておられますが、具体的な整備計画は定まっていないと聞き及んでおります。  下大利駅東線の整備につきましては、下大利団地の再生事業と密接に関連いたします。このため、本市においても、地元区、UR都市機構など関係者間による協議を継続しているところでございます。下大利団地及びその周辺の地域は鉄道駅周辺になりますので、類似の駅周辺地域と同様に、にぎわいの創出を図る地域として都市計画マスタープランに反映させたいと考えております。 89: ◯議長(山上高昭) 田中議員。 90: ◯17番(田中健一) 大変でしょうけれども、よろしくお願いします。  今回の長期的スパンの大野城市都市計画マスタープランの改定においては、検討重要事項としては、私は次の点ではないかと思いますけれども、1が、市民の安全安心を確保するための自然災害防止対策の観点に立ってというところ、2点目に、西鉄天神大牟田線高架事業によるまちづくりや、交通ネットワークの在り方、3点目として、下大利団地の再整備事業、4点目に九州大学筑紫キャンパス周辺のまちづくり、5点目に牛頸地区の貴重な里山の自然環境、これは大野城市ではもう唯一だと思っていますけれども、あそこはホタルが出たり、アジサイもありますし、文化財もございますので、そういう文化財、自然環境の活用という視点に立って、よろしくお願いをいたします。  まちづくりの基本となる都市計画マスタープランの改定は、学識経験者などの方々の貴重な意見は尊重するものの、最終的にまとめて、決断し、責任を取るのは市役所になるわけでございます。したがって、私の経験上、改正内容のよしあしは、大げさになるかもしれませんけれども担当職員の能力と熱量に比例するのではないかと思っています。非常に大変なんです。  今後の大野城市の発展を見据えていくことでございますので、大変でしょうけれども頑張ってください。楽しみにしております。以上で私の一般質問を終わります。 91: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。再開を10時50分とします。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午前10時29分                  再開 午前10時50分      ──────────────・────・────────────── 92: ◯議長(山上高昭) 再開します。10番、井福議員。                〔10番 井福大昌議員 登壇〕 93: ◯10番(井福大昌) 皆さん、こんにちは。アクリル板がありますので、マスクを外させていただきます。自民党市議団会派自民令和の井福大昌です。  まずは、5期目の当選を勝ち取られました井本市長にお祝いを伝えさせていただきます。おめでとうございます。  さて、私は1期目の当選時より、西鉄沿線在住の議員として連続立体交差事業と高架下の有効活用を、至上命題として幾度もこの壇上から質問をしてまいりました。現在は、所管する都市環境委員長に就かせていただいております折、感謝しております。この交差事業、高架事業は、井本市政においても最重要案件の一つに入るものだと認識しております。私は、今回も、来年高架開通に絡めて、バスのルートと公共交通について質問させていただきます。  現在のコミュニティバスまどか号は、交通空白地の解消、交通弱者対策、新しい交通システムの構築というコミュニティバス導入時点で提案された三つのコンセプトを踏まえ、コミュニティバス検討委員会や市民アンケートなどを経て18年前から運行が開始され、以来、多くの市民の足となってきたわけですが、その前年、平成14年の定例会の一般質問において、当時の白木原地区の先輩議員が、平成26年完成を目標としていた西鉄連続立体交差事業の駅周辺のバス停やバスルートについて質問されておりました。  ここで一つ目の質問です。現在の仲畑ルート、乙金ルート、東部ルート、大城ルート、この4ルートのそれぞれの1日の平均乗客数を、可能であれば時間帯ごとに教えてください。新型コロナウイルスの影響が出て乗客数が減っている現状は比較対象になりませんので、影響が出る前の平成31年度の乗客数で結構です。  以上、壇上からの質問を終わりまして、以後質問席から行います。 94: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 95: ◯建設環境部長(西村直純) それではお答えいたします。コミュニティバスまどか号は、1時間ごとの平均乗客数では集計されておりませんので、ルート別の1日平均乗客数においてご回答させていただきます。  四つのルートそれぞれの一日平均乗客数は、仲畑ルートが253人、乙金ルートが421人、大城ルートが503人、東部ルートが129人となっております。以上となります。 96: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 97: ◯10番(井福大昌) 分かりました。  では、現在各ルートの乗客数は、運行開始の18年前と比べてどう変わっていますか。可能であればルートごとの乗客数で、平成31年度との比較でお答えください。 98: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 99: ◯建設環境部長(西村直純) それではご回答いたします。コミュニティバスまどか号の運行開始時につきましても、ルートごとに乗客数の集計をしておりませんでしたので、全てのルートを合計した1日の平均乗客数でご回答いたします。  運行開始時の平成15年度は、東部ルートを除く三つのルートが運行されておりました。1日の合計は、平日が97便、土日祝日が92便を運行しており、1日平均1,132人の方に利用していただいております。以上となります。 100: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 101: ◯10番(井福大昌) 分かりました。  さきの市長選挙と市議補選では、大野城市のコミュニティバスは使いにくいままずっと放置され続けてきた、のような演説をされていた候補者もいらっしゃったようですが、確実に年々利用者も増えてきているということが分かり、安心しました。これは、運賃のICカード支払いなどの改修をはじめ、おっしゃったようなダイヤの改正、増便、ルート増などの尽力をされてきたからかと思われます。
     では、次に、高架工事完成を受けて、バスルートは今後どのように変更される予定ですか。また、現在の4ルート以外にも増える予定などはありますでしょうか。 102: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 103: ◯建設環境部長(西村直純) 西鉄の高架切替え後は、踏切が除却されることや、西鉄各駅の駅前広場が随時整備されることなどから、渋滞緩和やにぎわいの創出などにより、今以上に快適なバス利用につながるものと考えております。  このことから、コミュニティバスまどか号のバスルートにつきましては、高架切替え後を見据えて利用者へのアンケート調査を行うなど、現在のバスルートの課題を整理することとしております。  また、抽出された課題を解決するために、バス交通協議会の意見を参考にしながら、バス利用者の利便性が向上できるようなダイヤの改正や、現在のバスルートの見直し、また新たなバスルートの改革について、今後検討するようにしております。以上になります。 104: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 105: ◯10番(井福大昌) 今のご回答の中で、バス交通協議会というお話がありましたが、委員はどのようなメンバー構成となっていますでしょうか。 106: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 107: ◯建設環境部長(西村直純) バス交通協議会の委員につきましては、一般公募の市民の方が4名、各コミュニティからの推薦者が4名、シニアクラブ連合会また社会福祉協議会からそれぞれ1名、バスの運行事業者から2名、学識経験者が2名の合計14名で構成されております。 108: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 109: ◯10番(井福大昌) 分かりました。協議会のメンバーもそろそろ任期終了が近いようですので、次期メンバーもぜひ多くの市民の意見を反映できるような構成をよろしくお願いいたします。  では、交通弱者のいる南地区や、高齢者が苦労をせずに各病院に通えるルートなどは、検討材料として今考えられていますでしょうか。特に、病院への通院は本市の高齢者の健康寿命に関わることですので、ぜひお答えいただきたいと思います。 110: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 111: ◯建設環境部長(西村直純) コミュニティバスまどか号は、連続する公共交通空白地域をなくすことを基本方針としているため、路線バスが撤退した北地区や東地区を中心に現在運行をしております。  しかし、運行を開始してから今年で19年目を迎えるまどか号を取り巻く社会情勢は、少子高齢化の進行や、新型コロナウイルス感染症の影響による生活様式など、運行開始当時から大きく変化しております。このことから、バス交通協議会では、これらの社会情勢の変化に対応するために、大野城市コミュニティバス事業基本方針の見直しを現在進めているところでございます。  今後、先ほど言われましたように、病院などの高齢者を含めた利用の皆さんにとって優しいバスとなるように、ルートの見直しや新たなルートの開拓を検討してまいりたいと考えております。 112: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 113: ◯10番(井福大昌) 今のご答弁で、交通空白地をなくすことを基本方針としているためとおっしゃいましたが、基本コンセプトは先ほど申し上げましたように三つあると思います。一つ目はおっしゃるとおり、交通空白地の解消、二つ目は交通弱者対策、最後の三つ目に新しい交通システムの構築、この三つがコミュニティバス導入時点の基本コンセプトのはずですので、今の私の質問は二つ目の交通弱者対策に合致していると思います。  交通弱者というのは、高齢者だけでなく障がい者なども多く占められると思いますので、特に総合病院付近などの乗降を含めたルートの報告を期待して楽しみに待っております。  さて、冒頭先輩議員の質問のことを申し上げましたが、今から19年前に白木原地区の先輩議員の現人橋乙金線ルートの質問に対して、当時の回答は「二、三年の実態調査を経て検討する」とのことでした。あれから二、三年どころか20年近くがたっておりますし、また、高架完成工事後の交通動線の変更を鑑みて、現人橋乙金線のルートをそろそろ検討する時期に来ているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 114: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 115: ◯建設環境部長(西村直純) 現人橋乙金線から西鉄白木原駅に直行するルートにつきましては、現在平日の朝の通勤時間帯に1日3便を運行しております。本ルートのさらなる増便につきましては、アンケート調査などで得た利用者のニーズをしっかりと精査し、バス交通協議会の意見を参考にしながら、バス利用者の利便性が向上するようなバスルートの見直しを検討したいと考えております。 116: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 117: ◯10番(井福大昌) 今おっしゃられた1日3便というのは、朝の6時と7時と8時の3便のことだと思うんですが、調査の結果、夕方の帰宅時間帯などは無理だったんでしょうか。19年前の乙金線ルートに関する一般質問に対して、二、三年の実態調査を行い検証するとの回答だったと思うんですが、いつどのような検証を行われましたでしょうか、2点お答えください。 118: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 119: ◯建設環境部長(西村直純) 当時は現人橋乙金線の交通渋滞が原因で、コミュニティバスの定時運行が厳しいという検証結果になっております。こちらにつきましては、先ほど言われましたように、運行から3年後ぐらいに検証されております。その後、現人橋乙金線の4車線化が図られましたが、白木原駅横の踏切部分は現在も2車線のままとなっております。  このことから、現在でも主に朝夕の時間帯は渋滞が続いているため、現人橋乙金線へのコミュニティバスの運行は1日3便のみとなっており、この3便についても定時運行を行うために、一部のバス停に停車しない快速便となっております。 120: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 121: ◯10番(井福大昌) 分かりました。現状では、渋滞のため無理ということで、高架工事完成後にどれだけ渋滞が緩和されるかがポイントになってきますね。  では次に、近隣市のコミュニティバスの運行の現状や課題などはどうなっていますでしょうか。 122: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 123: ◯建設環境部長(西村直純) 近隣市では、春日市のやよい号、太宰府市のまほろば号、那珂川市のかわせみバス、筑紫野市のつくし号など、それぞれの自治体でコミュニティバスが運行されております。  これらのコミュニティバスにおきましても、本市同様に乗客数が伸び悩んでおり、特に新型コロナウイルス感染症の影響から、昨年度の利用者数はその前年度と比較しまして3割以上減少していると聞いております。  また、今後はバス運転手の不足による運行経費の上昇も懸念されており、近隣市においても本市と共通した課題を抱えているものと考えております。 124: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 125: ◯10番(井福大昌) 分かりました。どこも本市と似たような課題を持っていますね。本市のまどか号も運行開始から18年がたち、また、高架工事完成間近という意味から、新しい公共交通のコンセプトが生まれてくる頃かと思います。  現在、アイランドシティや宗像エリアで大活躍している「のるーと」というAI活用型オンデマンドバスがあります。これは、乗りたいときに呼べば来る新しいバスというコンセプトです。実際に私、この「のるーと」の視察と研修に行ってまいりました。感想としましては、ちょうど路線バスとタクシーのいいとこ取りをしたという印象を受けました。配車は、何と場所によっては事前の予約で時間指定までできるということでした。  これが「のるーと」の写真です。外観と内観ですね。これは、車内はすごくIT化されております。乗降場所は、ミーティングポイントといいまして、ポイントがかなり多いので、まるでタクシーのように自由な場所で降りられるような感覚もあります。これが、その乗降ポイント、ミーティングポイントの写真です。乗り合いは、AIが瞬時に最速のルートを検索して運行され、待ち時間なども瞬時に表示されます。また、車両はジャンボタクシー型ですので、今後動力の電動化、EV化も容易に考えられ、二酸化炭素排出ゼロ、ゼロカーボンの観点からも有用です。  現在、本市の中を走るバスは、官民を問わず、特にお昼過ぎの便はがらがらで、誰も乗客がいないのに排気ガスをまき散らしながら、燃料だけを消費して、空気を乗せてダイヤどおりに走っているという光景もたまに見かけます。しかし、この「のるーと」は、呼ばれたときに必要最低限の運行をしますので、特に昼過ぎの時間帯なんかは、いろんな面で経済的です。  通勤時間帯は今までどおりのコミュニティバスを運行して、そしてお昼過ぎはこの「のるーと」のようなオンデマンドバスを運行するという併せ技を使うのは、本市にとっても有効的ではないでしょうか。  今はこういう時代にもう突入しています。これらオンデマンドバスなどの研究はなされていますでしょうか。 126: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 127: ◯建設環境部長(西村直純) 少子高齢化などの社会情勢の変化や、連続立体交差事業の完成を見据えまして、公共交通ネットワークの再構築が喫緊の課題であると考えております。今ご指摘がありましたように、オンデマンドバスを含みますデマンド交通の導入につきましては、多様な交通形態の一つとして、公共交通ネットワークの再構築を進める中で、令和4年度から検討に着手する予定にしております。以上となります。 128: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 129: ◯10番(井福大昌) 分かりました。令和4年度、つまり来年度から着手ということならば、その報告は十数年も20年もかかることはないと思いますので、安心しました。公共交通ネットワークの再構築、楽しみにお待ちしております。  さて、先ほど二つ前の質問で、近隣市も本市と同じような交通課題を抱えていることが分かりましたが、そんな中、本市は昨年度、あまたある史跡・文化財が日本遺産広域型に認定されました。これは、太宰府市を中心にして、筑紫野、春日、那珂川、宇美、佐賀の基山などにまたがります。これらの同じ認定を受けた近隣市と観光という観点などからも、広域でのバス運行連携のコンセプトが考えられると思います。  また、観光などの観点以外でも、福岡県の交通ビジョン2017では、市域を越えた公共交通の広域連携の推進が挙げられておりますし、昨日の15番議員さんの質問と同じく、単純にコミュニティバスを連携して各市がウィン・ウィンになれるのではないかとして、お隣の春日市の米丸議員は、6年前より春日市議会の壇上で幾度か訴えられております。米丸議員は、「本市のまどか号と春日のやよい号を大野城イオンで結節すれば、両市にとってにぎわいのプラスになる。例えば、映画館のない春日市民が100円玉一つ持って大野城に映画を見に来ることもできるんだ」と、壇上で熱弁されておりました。米丸議員も本市の答弁に注目していると思います。  以上を踏まえて、春日市も含めた広域連携の中で、共同の研究などはなされていますでしょうか。 130: ◯議長(山上高昭) 建設環境部長。 131: ◯建設環境部長(西村直純) 本市を含めました春日市など筑紫地区5市におきましては、コミュニティバスの担当課長が定期的に集まって共通の課題解決に向けた会議を行っております。この会議にて、コミュニティバスの抱える利用者の減少や、運行経費の増大などの課題を共有しているところでございます。  このことから、日本遺産広域型認定という観点からはもちろんのこと、共通の課題解決に向けた広域連携について、近隣市とも協力しながら引き続き検討してまいりたいと考えております。 132: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 133: ◯10番(井福大昌) 分かりました。高架完成で新しい時代に本市は入ってまいります。新しい時代には新しい公共交通のコンセプトが必要です。既存のコミュニティバスとオンデマンドバスの時間帯別の合わせ技とか、近隣との広域連携など、多角的な視点が必要かと思います。ぜひよろしくお願いいたします。  それでは、大項目の次に移ります。  現在のパンの納入業者の数と、学校の割当てはどのようになっていますでしょうか。 134: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 135: ◯教育部長(日野和弘) 本市の小学校給食におけるパンの納入業者は2社となっております。なお、学校の割当てにつきましては、大野城市内の小学校全10校のうち、1社が7校、もう1社が3校となっております。 136: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 137: ◯10番(井福大昌) 納入業者のパン工場の所在地はそれぞれどこでしょうか。 138: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 139: ◯教育部長(日野和弘) 納入業者の所在地は、福岡市西区及び大野城市となっております。なお、納入割当ては、福岡市西区の業者が7校、大野城市の業者が3校となっております。 140: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 141: ◯10番(井福大昌) 納入業者の選定は、どのような手順で行っていますか。 142: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 143: ◯教育部長(日野和弘) パン納入業者の選定につきましては、安全で安心な給食用物資を安定的に提供するため、福岡県内の全自治体が加入しています福岡県学校給食会が、学校給食用小麦粉製品委託加工工場選定要領に基づき、各学校の納入業者を選定しております。 144: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 145: ◯10番(井福大昌) 納入業者によって、パンの品質に違いはありますか。 146: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 147: ◯教育部長(日野和弘) パンの品質につきましては、各納入業者が福岡県学校給食会が指定する業者から、学校給食用の特別規格に基づいて製造された小麦粉を仕入れ、福岡県学校給食会が示す配合で製造していることから、納入業者によるパンの品質に違いはありません。 148: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 149: ◯10番(井福大昌) 配送などのリスク管理とか地元業者の育成という観点から、パンの納入業者はできる限り市内の業者がいいと思うんですが、お考えはいかがでしょうか。 150: ◯議長(山上高昭) 教育部長。 151: ◯教育部長(日野和弘) パンの納入業者につきまして、福岡県教育委員会が定める選定基準を満たした市内業者は1社のみとなっております。学校の割当て校数につきましては、地産地消や地元業者の育成、リスク管理の観点から、現在の7校と3校ではなく、各社同数に近い割当てのほうがより望ましいと考えます。  今後、パンの納入業者の選定を行う福岡県学校給食会と学校の割当て校数につきまして、協議を行ってまいりたいと考えております。 152: ◯議長(山上高昭) 井福議員。 153: ◯10番(井福大昌) 分かりました。本市の子どもたちの給食のために、ぜひよろしくお願いいたします。  今日は、高架完成後の公共交通をメインに質問させていただきましたが、すみません、余談ですが、私も今から新しい公共交通としていろんなモビリティが考えられてくるんじゃないか、個人の交通手段に関しても、いろんなモビリティが考えられてくるのではないかと思いまして、実は先日、福岡市南区のシェアリングサービスなどではやっています電動キックボードというものを購入しました。うちには車が1台しかありませんので、妻の足になればと思って電動キックボードを買ったんです。ちゃんとこちらの1階でナンバーを取得して、自賠責保険も払って、ヘルメットも買って、電動キックボードにいざ乗ろうと思ったんですが、まだ全然走っていなくて、妻が1度だけコンビニに乗っていたそうですが、「大注目を浴びて恥ずかしかったので、もう乗れない」と言っておりました。  ただ、ここ四、五年で本市でも当たり前に電動キックボードでの移動を見かけるようになるのではないかなと思っておりまして、やっぱりこれからの時代、新しいモビリティも含めて、いろんな多角的な視点で、ぜひ今後、公共交通を考えていただけたらなと思っております。  以上で終わります。ありがとうございました。 154: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午前11時16分                  再開 午前11時18分      ──────────────・────・────────────── 155: ◯議長(山上高昭) 再開します。7番、大塚議員。                〔7番 大塚みどり議員 登壇〕 156: ◯7番(大塚みどり) 皆さん、こんにちは。公明党議席番号7番、大塚みどりでございます。  9月1日の防災の日に合わせ、8月25日公明党女性委員会主催による、講師は内閣府男女共同参画局の男性、女性職員の下、私はオンライン勉強会に参加、視聴させていただきました。ここで、2011年の東日本大震災以降、防災や復興に関する政策・方針の決定過程に参画する女性が増えたということが紹介されました。平成27年、初当選した私は、6月議会初の一般質問で、本市の地域防災計画作成を担う防災会議に、女性委員の増員を提言いたしました。それだけに、全国的に防災会議委員会に多くの女性が登用されてきたことを大変うれしく思っております。  まず、地域の実情に即した災害対策全般の基本的な計画、地域防災計画を作成する防災会議における本市の女性委員登用の取組の状況について伺います。  市区町村の防災会議における女性委員の割合は、全国平均で2014年の7.1%から2020年の8.8%に増加しております。本市の女性委員の人数と割合をお尋ねいたします。  以上、壇上での質問を終わりまして、あとは質問席にて続けさせていただきます。 157: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 158: ◯危機管理部長(山本一弘) それではお答えいたします。本市の防災会議の委員につきましては、大野城市防災会議条例に基づき、各団体から選出していただいております。現在、女性委員の人数は30名中7名で、割合は23.3%となっております。  本市におきましては、平成24年に大野城市防災会議条例の改正を行い、委員定数を増員し、新たに複数の女性団体から女性委員を選出していただくよう取り組んでおります。また、令和2年度には、市職員の委員4名中2名を女性管理職から選出することとし、女性委員の増員を図ってまいりました。  現在、本市の防災会議における女性委員の割合は、県内の他自治体と比較しても高い割合となっておりますが、女性の視点から防災、減災を推進することは重要ですので、引き続き、女性委員の増員に努めてまいります。以上です。 159: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 160: ◯7番(大塚みどり) 現在23.3%、先ほど紹介した全国平均8.8%と比べると、相当の前進をさせていただいております。ありがたいことです。  政府は2025年までに30%の目標を掲げておりますが、本市は今後どのように改善し、こちらを進めていくのでしょうか、お聞かせください。 161: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 162: ◯危機管理部長(山本一弘) 女性委員の登用につきましては、これまでも会議の構成に女性団体を加えたり、市職員の委員に女性管理職を登用するなどの取組を行ってまいりました。
     今後、さらなる女性登用を進める取組としましては、会議を構成している各団体に積極的な女性委員の選出をお願いすることはもとより、役職にこだわらず、防災対応力を備えた実務者などにも選出の範囲を広げるお願いなども行いながら、積極的な登用に努めてまいります。以上です。 163: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 164: ◯7番(大塚みどり) 内閣府より、都道府県防災会議の例が紹介されておりました。東日本大震災時は、47都道府県中、女性委員のゼロが12都道府県ありましたが、2年後の2013年度以降、今現在、47都道府県で女性委員ゼロは解消されております。  全国では、女性委員の割合は、震災が起きた2011年の3.6%から16.1%と、4倍を超えて上昇しております。断トツは46.9%の徳島県で、委員総数81人のうち38人が女性であります。これに比べて福岡県は、委員総数61人のうち、何と女性委員4人で、女性委員10%未満の11団体に入っております。そういう意味では、大野城市は大変ありがたく進めておりますが、5号委員に、現在市の女性管理職2名がなっております。市の職員は管内で異動が伴います。女性委員の人数はまだまだ確定されていないのではと懸念していますので、30%以上の達成に向けて積極的に取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。  さて、女性委員の増加は、防災対策をどう変えたのか、東京大学社会科学研究所「2017年度女性・地域住民から見た防災・災害リスク削減策に関する調査」の結果をご紹介いたします。  女性委員の割合が10%台の市区町村と、ゼロの市区町村では、常時備蓄している品目に差がありました。10%台の市区町村で備蓄があると回答する比率が高かったのは、ブルーシート、間仕切り、洋式及び簡易トイレ、生理用品、育児用品、成人用おむつ、介護食、アレルギー対応食です。  本市もこれらの物資を既に備蓄しているのか、お尋ねいたします。 165: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 166: ◯危機管理部長(山本一弘) ただいまご質問がありました物資につきましては、本市では全て備蓄しております。本市では、大野城市地域防災計画に基づき、避難所に関する基本的な考え方や、避難所運営の在り方、活動内容をまとめた避難所運営マニュアルを作成しております。  マニュアル策定におきましては、女性への配慮のみならず、高齢者、乳幼児、障がい者、外国人など多様な方々が避難してくることも想定して作成しております。そのため、避難生活に必要な物資の備蓄、調達等に当たっては、多様な避難者からのニーズに対応できるように、大野城市備蓄計画を定めているところであり、被災者が安心して避難所へ避難していただけるよう努めております。以上です。 167: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 168: ◯7番(大塚みどり) 積極的に取り組んでいるこの備蓄なんですが、本市は全て備蓄済みと、このことは本市の防災会議の女性委員からの意見を反映したものと考えてよいのでしょうか。お答えお願いします。 169: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 170: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市では、平成23年3月の東日本大震災を契機に、女性の視点に立った災害への備えの重要性を認識し、その後、防災会議における女性委員からの意見等を参考にしながら、現在のような避難者の多様なニーズに配慮した物資の備蓄を進めてきたところです。以上です。 171: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 172: ◯7番(大塚みどり) 改めて、市の備蓄品と取組のレベルの高さを認識することがありました。ここで少しご紹介させていただきます。  7月9日の西日本新聞に、「大野城市、コロナ禍の女性支援 生理用品を無償配布」とありました。これに向けては、公明党女性議員を中心にネットワークで、私ども大野城市議団として、生理用品を備蓄用品の活用ということで提案させていただく要望書を、4月23日14時15分に井本市長に提出させていただきました。  早速、大野城市のこの生理用品の無償配布は、人権男女共同参画課の方が取り組み、防災の備蓄関係ではなく、本当にそこで必要な方に紹介、そして市内6か所で配布されるようになりました。配布は5月20日からでしたが、生理用品は残念ながら6月末時点では79袋でしたが、9月30日時点では265袋のうち128袋配布されています。この備蓄用品の活用について、市は5市の中で最も早く取り組ませていただきました。私は、本当に誇りだと思っています。それは、女性委員の登用を確実に行い、その中で備蓄品は全て先手で先手で用意していく、これが実を結んだものではないかなと思います。コロナ禍で、若い人が生理用品のことをなかなか両親に言えない、お父さんに言えない、女の子が3人、4人、そしてお母さんというところは、本当に負担となってきたという声がありました。  こういうことで、市が防災・減災に関して、市民の命を守るために、困った人の声なき声を拾った成果だと思いまして、紹介させていただきました。  地方防災会議への女性登用が大きく進んだきっかけは、東日本大震災の翌年、2012年6月の改正災害対策基本法の施行により、自主防災組織や学識経験者を委員に任命することが可能となったことからです。内閣府の男女共同参画局は、令和2年5月、男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針を策定いたしました。これは、市町村の防災・危機管理担当部局、男女共同参画担当局が女性の視点からの災害対応を進める際に活用できるよう、基本的な考え方、平常時の備え、初動段階、避難生活、復旧・復興の各段階において取り組むべき事項を示すものでありました。  本市の見解、またこの状況について伺わせていただきます。  地域防災計画に、男女共同参画部局、センターの役割を位置づけているのでしょうか。 173: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 174: ◯危機管理部長(山本一弘) 令和2年5月に、内閣府男女共同参画局によって、男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインが策定され、令和3年9月、ガイドラインの内容を踏まえて、福岡県地域防災計画が改訂されました。本市の地域防災計画につきましても、福岡県地域防災計画に準じ、今年度の改訂において男女共同参画所管部署の役割を位置づけることとしております。  また、現在本市の地域防災計画には、事前対策や発災後の応急対策に女性への配慮に関する記載がありますが、復旧・復興対策には特段の記載がないため、今回の改訂で女性のための相談窓口の設置など、復旧・復興時における女性への配慮に関する取組についても記載を追加する予定としております。以上です。 175: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 176: ◯7番(大塚みどり) 先ほどのいろいろな取組の紹介で、復旧・復興までも取り組んでいるということで、ぜひよろしくお願いいたします。  災害対策本部が災害に対しての決定権の所属であります。ここに女性構成員が少ないという課題がありますが、本市の女性構成員数は適切であると捉えておられるのでしょうか。お答えお願いします。 177: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 178: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市の災害対策本部会議の構成は、本部長である市長、副本部長である副市長及び教育長、それから本部員である部長級の職員などで構成されております。現在、災害対策本部会議の構成員は全て男性となっております。しかしながら、本市は地域防災計画の基本理念に掲げておりますように、男女共同参画を含めた多様な視点を取り入れた災害対応を行っております。  具体的には、避難所へ派遣する職員のうち、1名は女性職員とすることや、保健師を定期的に巡回させるなど、市全体として女性への配慮のみならず、高齢者や障がいをお持ちの方、その他特別な配慮が必要な方など、様々な方に配慮した災害対応に努めております。以上です。 179: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 180: ◯7番(大塚みどり) 平常時の避難経営の中で女性の声が届くような、そういった配慮をしているということで認識させていただきました。  残念ながら、災害対策本部は管理職が占めますので、女性職員はゼロということでしたが、「地方防災会議への女性登用は進んでいるが、もっと高みを望みたい」、これは跡見学園女子大学で福祉防災等に取り組む鍵屋一教授が一言大きく発言されておりました。「地域で福祉を支えているのは女性である。現場を肌感覚で知っている女性の役割を大きくすることが、柔軟で効果的な防災対策の鍵を握る」とはっきりと言われております。  さて、研修の中で、内閣府の担当課は、平常時からやっていないことは災害時にはできませんと断言しました。これに向けて、平常時の取組について、内閣府は11項目の平常時の取組チェックリストを取り上げておりました。  例えば、「女性消防団、婦人防火クラブ等の地域に根差した組織や、団体の長となる女性リーダーの育成を行っていますか」とあります。女性消防団については、9月議会の決算特別委員会で、安全安心課より、3名だったのが6名に増え、本年度は大野城市消防団活性計画の策定に関わり、また、火災と災害現場への出動なども考えているということで、ありがたいと思いました。  次の質問に移らせていただきます。女性が防災・復興の主体的な担い手となるように、災害の各段階において、女性の視点から取り組むべきポイントや事例を学ぶ研修等はどのように実施されているのか伺います。 181: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 182: ◯危機管理部長(山本一弘) 市職員では、防災マスター育成プログラムや災害対策本部各部各班個別訓練において、防災・復興における男女共同参画の視点を取り入れた研修や訓練を実施しております。あわせて、人権男女共同参画課や男女平等推進センター等の外部団体においても、女性の視点での災害対応を考える研修や訓練を実施しております。また、自主防災組織における訓練においても、多くの女性の方に参加いただき、地域防災力向上に努めていただいております。  今後とも、より一層の参加を促すとともに、男女共同参画の視点を取り入れた訓練を増やしていきたいと考えております。以上です。 183: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 184: ◯7番(大塚みどり) 平常時の取組チェックリストで2点気になるところがあります。  まず、「自治会長などの地域の有力者や各組織の長である男性に対して、女性の視点に立った防災について、理解の促進を図っていますか」とあります。これまでの本市の取組をお聞かせください。  もう1点、「女性リーダー同士の連携や情報共有の場を提供していますか」という項目についても、本市の状況あるいは今後の取組を教えていただきたいと思います。 185: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 186: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市では、区長が自主防災組織のリーダーとなって地域防災活動に取り組んでいただいております。市は、防災や減災をテーマとした出前講座や、自主防災組織が行う防災訓練に市職員を講師として派遣しており、その際に避難所運営における女性への配慮など、女性の視点に立った防災の重要性についての理解が深まるよう説明を行っているところです。  また、本市では、来年度防災士資格を持つ市民等で組織する大野城市防災士連絡協議会を設立予定です。防災士の皆様には、地域の防災リーダーとして活躍していただくことを期待しており、現在8名の女性防災士の方に、防災士連絡協議会への参加申込みをいただいております。  今後は、この防災士連絡協議会の場を活用して、女性の防災リーダー同士の連携や情報共有の機会を充実させてまいりたいと考えております。以上です。 187: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 188: ◯7番(大塚みどり) 女性は1人では男性の中で意見を言う勇気はなかなか出ませんが、3人寄れば井戸端会議、自分の専門性を語ることができます。ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  続きまして、令和3年5月に施行されました災害対策基本法の一部改正についてに移らせていただきます。  警戒レベル3「高齢者等避難」、警戒レベル4の「避難指示」ということは、もう皆様ニュースで出ましたので結構認識があるようです。一方、今回この法案で、災害時に支援が必要な高齢者や障がい者など避難行動要支援者ごとの個別避難計画の作成は、これまでと違い市区町村の努力義務となりました。現状では、計画を作成済みの市区町村が1割程度にとどまり、いまだ災害により多くの高齢者等が被害を受けております。避難の実効性の確保が課題と言われていますが、本市の考えや取組の状況について教えてください。 189: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 190: ◯危機管理部長(山本一弘) 現在本市では、災害時避難行動要支援者名簿の作成と併せて、災害時に要支援者がどのような行動を取ればよいのか、あらかじめ自分で確認していただくための個別計画というものを作成しております。  なお、令和2年度は65歳以上の高齢者や障がい者などの名簿対象者数1万6,377名に対し、約62%に当たる1万103名分の個別計画が完成しております。この個別計画作成者数は、福岡県内の自治体の中で最も多いものとなっており、災害時における避難行動の重要性について、市民の理解が進んでいるものと認識しております。  また、災害時避難行動要支援者名簿や個別計画をより実効性のあるものとするため、民生委員・児童委員や、自主防災組織との連携を密にするとともに、要支援者に対して避難の呼びかけが確実に届くよう、名簿を基に要支援者の所在が分かる地図を地区ごとに作成し、平時から要支援者の情報が共有されるよう工夫を行っております。  そのような中、今年度、災害対策基本法が改正され、要支援者に対する避難支援の実効性をさらに高めるため、個別避難計画の作成が市町村の努力義務とされました。個別避難計画の内容につきましては、現在内閣府防災担当において、効果的、効率的な作成方法を構築するためのモデル事業が実施されており、その中で併せて検討されております。  本市におきましては、これまでの個別計画の対応に加え、国のモデル事業の検証結果を経て、個別避難計画の内容や作成方法が示された後に、本市の実情に即した誰一人取り残さない実効性のある取組となるよう、個別避難計画の作成を進めてまいりたいと考えております。以上です。 191: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 192: ◯7番(大塚みどり) この個別避難計画の策定を進めるに当たりまして、日頃から見守り体制というのは、危機管理部だけでなく、ほかの関係部局も必要ではないでしょうか。長寿支援課とか福祉課とかあると思うんですけれども、これについてはどのように思われますか。 193: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。 194: ◯危機管理部長(山本一弘) 個別避難計画の策定につきましては、日頃から高齢者や障がい者等の見守りに関わっている部局の協力が必要と考えておりますので、策定に当たっては長寿社会部や市民福祉部など、関係部局と連携して取組を進めたいと考えております。以上です。 195: ◯議長(山上高昭) 大塚議員。 196: ◯7番(大塚みどり) この要支援については、大野城市の市報、9月1日号でご案内がありました。同意書返送率が昨年と同様に60%前後と、安堵してはいけないと思います。100人中60人、その残りの40名は大型災害、大震災が起きたときにどうなるのかということで、私は大変不安であります。  厚生労働省は、この3年間で、福祉事務所とか障がい者福祉サービス等に、BCP業務計画等作成、そういったものを義務化されております。介護福祉関係も全てこの3年間で取り組みますので、ぜひ関係所管それから大野城市の担当者は、一つのテーブルでいろんな情報交換をしていただきたいなと思います。  市民相談の中で、高齢者の実態を一例紹介させていただきます。  市からの避難行動要支援の封書が、3年間の3通分、全く未開封でありました。ご夫妻は老老介護でなかなか自分では開封をしない、ご主人に任せていた人は奥さんが独居になったら全くしない、こういったことが現状であります。そういった意味でも、12月議会に向けて、高齢化率が進む中で、どんな支援が必要か各所管にお尋ねして、何か一緒に考えていけたらなと思っています。  最後に、井本市長、いろんな公明党の取組を実施していただきまして、本当にありがとうございました。今後とも私は女性の視点で、市長に厳しく問い続けてまいります。よろしくお願いいたします。 197: ◯議長(山上高昭) 以上で、本日の議事日程は全て終了しました。  次の10月21日の会議は、午前10時に開きます。  本日はこれをもちまして散会します。お疲れさまでした。      ──────────────・────・──────────────                  散会 午前11時45分...