◎市長(
藤原淳) 先ほど申し上げましたとおりに、かかる経費から収入を差っ引いた分が
指定管理料としてお支払いするというのが、どの施設でも共通したものでございます。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) そうすると、まずかかる経費を見積りして、そこから入ってくる収入の見積もった部分を差し引いた部分が
指定管理料というような解釈になるのでよろしいですか。はい。ということは、例えばかかる経費がどんどん増えていった場合、これは
指定管理料というのもどんどん増えていくというような解釈でよろしいでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 協定を結んでおりまして、5年間変わらない数字でいくことになっております。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) ありがとうございます。5年間変わらないということですけれども、現状いつから5年間変わらないということになりますでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 平成28年から28引く30、元年、2年というふうな5年間でございます。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) ありがとうございます。 それでは、次に
令和元年度の数字に関してちょっとお伺いをしたいのですけれども、天台の湯、
物産センター、
貸し館、
駐車場部門とありまして、天台の湯は約3,000万ぐらいの
営業損失と、
物産センターが350万ぐらいのプラスで、
貸し館、
駐車場部門が2,500万の
営業赤字ということなのですけれども、
貸し館、
駐車場部門の
営業損失が大きい理由、内訳を伺います。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) まずは
駐車場、
貸し館等については、1台1日200円というふうな
料金設定してございます。先ほど申し上げましたとおりに、これは広域から
新幹線二戸駅を利用していただくために、低廉な
駐車料金を設定して来ていただくというふうな施策がございます。 それから、
メッセホール等についても5つに区切られておりまして、1区切りが1時間200円というふうな、多く使っていただきたいというような意味も込められております。それから、ここの部分では、朝6時の1番の列車から最終の11時何分までの列車の間のトイレとか待合室は開けておくようにしております。それらを含めた
管理料等を計算いたしますと、これぐらいの赤字といいますか、
指定管理料になるというふうなものでございます。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) そうしますと、
公共施設なので、料金が安く使えるということで、私もちょこちょこ利用させていただいておりますが、収入が少ないというのはもちろん理解はできましたが、ということはそれ以上に相当な経費がかかっているという解釈でよろしいでしょうか。そのかかっている内訳というか、例えば
人件費ですとか光熱費とか、そういったところが分かればお伺いをいたします。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 大きくは、今議員さんおっしゃったとおりに
人件費、あるいは
水道光熱費等になってございます。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) 具体的に幾らぐらいかかっているかという金額が分かれば、お教えいただきたいと思います。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳)
人件費は約1,300万、それから
光熱水費が1,400万弱というふうなところでございます。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) 相当なやはり経費がかかっているということで、大きな赤字につながっているということは認識できました。この
貸し館、
駐車場に限らずなのですけれども、やはり入ってくる収入から経費を差し引いて利益が出ると。利益が残らないと赤字になるということだと思いますので、
公共施設で収入を見込む、または値上げをするというのは事実上難しいと思われますので、経費の削減を進めていかないと、最終的な
営業損益の改善にはつながらないのかなと思われます。 次に、今期の第1期、第1四半期の実績、
経営状況に関してお聞きをしたのですけれども、実際のところ
新型コロナウイルスの影響で、相当な
落ち込みになっているというふうな解釈をしております。とは言いながらも、今後そのままにしておくと、どんどん、どんどんやはり経営の状況というのは悪化していくと思います。それに対して、市のほうではどのような対策を講じる予定なのか伺います。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) まず、
物産センターのほうでございますが、実はお盆と正月が書き入れどきで、そのとき稼いだものでずっと年間通すとか、そのときの
売上げ等をもちまして、
ふるさと振興をもたせていると。はっきり言いますと、天台の湯のほうの赤字を埋めながら、そこのところでもたせていると。その一番の書き入れどきでありますお盆のときに売上げが伸びなかったというのは、これは大きな影響になります。 このままでまいりますと、お正月も多分今のような状況が続きますと大きな打撃になるというふうなことで、そこで必要なのが、やはり地域に愛される施設というふうなものを持っていかなければならないと。
物産センターについても、例えば今までは箱詰めでこれとこれを併せてと、いや、これ別々なのでというふうなものではなくて、5,000円だったら5,000円、1万円なら1万円のもので箱を詰めてお客さんの便宜を図るとか、あるいはまた地域の人たちが何を求めているのかというふうなこととか、あるいはまた発送とか宅配が結構売上げを伸ばしているというふうなことから、それらに力を入れていくとか、そういうふうなものに力を入れますというふうなこととか、あとこの辺の果物とか何かを、リンゴとかそれこそ様々なものがある、それを早めに仕掛けていくというふうなことが考えられると思います。 また、天台の湯等については、地元からもっともっと使ってもらえるような、結局地元に愛されない施設というのは第三
セクターの意味がないと思いますので、その辺のところがやはり地元に愛されて必要だと思われるような第三
セクターをつくっていかなければ、この
指定管理料を出している意味がないと思いますので、その辺のところに力を入れていくというふうなことから、私が社長で副市長が専務なものですから、それら等手分けしながら、
浄法寺地区100件ぐらい歩きました、こういう状況で使っていただけないでしょうかというふうなことで。それらを基本とする
顧客名簿としながら、
メール等を送りながら、何かの季節のときには天台の湯を使ってくださいというふうな、そういう営業等についても努力していかなければならないというふうに思っているところであります。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) ありがとうございます。社長である市長と専務である副市長自ら営業に歩いていただいたということで、非常にすばらしいことだと感じております。 しかしながら、
通常市長は市の公務が非常に忙しいと私は感じております。そういった中で、常に
ふるさと振興の社長として経営をしていくというのは事実上難しいのではないかと感じているところでございます。 例えばなのですけれども、市長が
代表取締役であるのは構わないかと思いますが、その社長の業務を誰かに任せるというような方向性というのは、市長、どういうふうにお考えでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) どちらかというと、公務員は営業とか何かは、商売というのは下手だというのは誰もこれは分かっていることで、それらについての例えばそういうノウハウを持った方等については、天台の湯等についても度々支配人とか何か、今まで3人か4人替わりながら、
ホテル経験者とか、
銀行経験者とか、様々の方が
皆さん支配人をなさっていたのですけれども、あまりうまくいかなかったというふうなことは今の事実でございますし、また本当にそういうふうな情熱を持って何かそこのところに、俺だったらこういうふうに改革していくのだというふうな人がいるのであれば、そこの部分の営業とか何かも、いきなり社長というふうなわけにはまいらないと思いますので、それぞれの部署の中でお願いしながら活動していただくというのは、これはもう当然なことだと思います。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) ということは、そういう適正な人材がいれば任せることもやぶさかではないというようなお考えということで捉えてよろしいですか。はい。ありがとうございます。 私も今回
一般質問をするに当たり、
ふるさと振興株式会社の決算の状況を自分なりに調べてみました。そして、毎年議会で報告がありますので、平成17年度第6期まで、14期遡って、毎年の報告を確認させていただいたのですけれども、そうすると毎期、やはり営業ベースで赤字になっていると。営業外の収入として
指定管理料が入ってプラスになるというような傾向が去年までですか、ずっと続いておりました。 最終的に赤字になったのが平成25年の第14期、
営業赤字が約2,600万と。その前の年までは大体600万ぐらいの
営業赤字だったのですけれども、平成25年度、2,600万という
営業赤字が出ておりまして、前の前期から2,000万ぐらい赤字が増えておりました。この年というのが、
ふるさと振興株式会社の唯一の赤字の年、最終赤字の年なのですけれども、このあたりから毎年2,600万、次の年が2,300万ですか、次の年が約3,000万で、次の年、平成28年が
マイナス3,100万、平成29年が
マイナス4,500万ぐらいと。去年第20期、
令和元年度が
マイナス5,100万と。年々赤字の額が増えてきているというような状況にあります。今年度も
新型コロナウイルスの影響もあり、予定では
マイナス5,600万ということで、本当に毎年、毎年営業ベースでの赤字が増えてきているという状況が確認できております。 そうなると、最終的には
指定管理料を入れて経常ベースでは黒字に持っていくというような形でずっと来ていると思うのですけれども、今は5,000万の赤字ですけれども、これが6,000万、7,000万、1億となってくると、いや、本当に大変な状況がもうすぐそこまで来ているというふうに私は認識をしております。なので、そういった意味を込めて、同社の抜本的な
経営改革、改善というのが必要だと私は感じておるのですけれども、その辺は市長のお考えはいかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) この金額が落ちてきた要因は、天台の湯の宿泊客数が減ったと。それに伴ってどんどん落ちてきたというふうなことでなっていると、数字で見ますと、そういうふうなことになっていて、このときまで天台の湯というのは、多分県境産廃か何かの方々がずっとお泊まりになっていて、それが常時泊まっていって、県境産廃が静まるごとに宿泊客数が減っていったというふうなことと多分つながってくるのかなというふうに思っております。 一つの今後の方法とすると、よその事例等を見ますと、あれぐらいうまくいっているような岩手県内の内陸の都市であっても、今5,000万つぎ込んだとか何かして会社を分けたとか、もうけている部分と負債というか、その赤字の部分を分けながら連鎖していかないようにと。前の
一般質問というふうな中でも、この議会の中でもちょっと質問を受けたことがございましたが、そういうふうなやり方とか。 何でそこのところの宿泊客数が落ちてきたのか、固定客がないのかというふうなことから、やはり地域の人たちにもっともっと使ってもらえるような、宿泊が落ちてくるというのは、これは人口が減っていったり、また様々なところにリゾートとか、物が出てくるとそっちのほうに行くというふうなことで、旅行客とか何かは見込めないわけでございますので、あそこのところには固定するような、地域から愛されるような、いとことか親戚が来たときは、そこに行って泊まるよというふうなこととか何かも、そういうのを多くしたりなんかしながら、やっぱり補っていかなければならないと。 また、宿泊が落ちたのをほかのところで膨らますというか、別な分野の中で稼いでいかなければならないというふうなことは考えながら、そういうふうにやってまいりたいというふうに思っております。 建物も古くなってきた、それにいろんな要件とか重なりまして、今天台の湯のほうについては落ちてきているというふうなことが実態で、それらを挽回するためにも先般、それこそみんなのところを歩きながらやって、それらを固定客にしながら、地域と一体となった経営というふうなことに取り組んでいかなければならないのではないのかな。この施設は、地域の皆さんの
健康福祉のために建てた施設なのですよというのをもう一回理解していただきながら、そこを盛り返していかなければならないなというふうに思っております。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) ありがとうございます。市長再三おっしゃるとおり、一般の
民間企業ではなく第三
セクターということで、市民サービスであったり、あるいは雇用の場の確保であったり、まさに地域から愛されるような、そういった施設であれば私も非常にうれしいなと思いますし、私もたまに天台の湯、この間も入ってきましたけれども、非常にリラックスができてすばらしい施設なので、ぜひ継続をしていただきたいという思いを込めて、そのためにはやはり利益を追求するわけではなく、うまく回るぐらいの採算ベースに持っていくというところをぜひ目指していただきたいなと思います。 先ほども平成17年度からずっと流れを追ってきてみますと、やはりどんどん赤字が現状増えているという状況がもう明確であります。なので、それに付け加えてコロナの影響が乗っかってきているという状況なので、本当に本腰を入れて
経営改革、改善をしていかなければ、本当に近い将来回らなくなる、あるいはつぎ込む税金が増えるというふうな状況になると思いますので、具体的に
経営改善計画を策定して、早急に取り組んでいただきたいというふうに考えておりますが、市長、いかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) これは、全国の第三
セクターとか何かというのは、ほとんど今そういうふうなところに来ておりまして、はっきり言いますと、行政がその地域の住民のためにつくったものが、今最も身近なものは青森のアウガ、そこがもう一番の最たるものでして、ただ単に人を集めればいいというふうなこととか何かで造って、結局経営とか何かではなく潰れていったというふうなこと等もございます。 第三
セクター等の
経営健全化等に関する指針というふうなものが総務省とかから出ておりますので、それらを参考としながら、本当に必要なものになっているものなのか、誰のためになっているものなのかというふうなことも考えながら、そういう抜本的な計画というものにも取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員。
◆4番(
石輪成人) 市長のほうから抜本的な
経営改革に取り組んでいきたいというお言葉をいただきましたので、ぜひ
経営改革が成功して、地域に愛される施設が存続できるというところを心から祈念して私の
一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○議長(
小笠原清晃)
石輪議員の質問を終了します。 休憩いたします。休憩 午前10時44分
~~~~~~~~~○~~~~~~~~~再開 午前10時59分
○議長(
小笠原清晃) 再開いたします。 7番、畠中泰子議員。〔7番 畠中泰子君登壇〕
◆7番(畠中泰子) 私は、大きく3点について質問をいたします。 まず最初に、
新型コロナウイルスから市民の命と暮らしを守る対策強化についてお伺いをいたします。 初めに、
新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々、豪雨災害で、さらに今回の台風10号災害で亡くなられた方々に対しまして、哀悼の意を表するとともに、医療従事者の方々をはじめ、厳しい環境の中でも国民の命と健康、暮らしを守るために日夜奮闘されている全ての方々に感謝を申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大は、極めて憂慮すべき事態となっています。8月30日現在で、世界全体の感染者は2,500万人を超え、死者は84万人を超えました。国内での感染者数も約6万8,000人、1,300人近い方々が亡くなられています。全国的な感染の急拡大の下、県内でも7月29日から感染確認者が出ており、感染が二戸市民にとっても、より身近なものとなりました。今後市内で感染確認者が出たとしても、責めることはあってはならず、市民挙げて新たな決意で危機感を持って感染防止に取り組むことが大事だと考えます。 感染が急拡大する中で、政府が感染拡大抑止のための実効ある方策を打ち出さず、反対に感染拡大を加速させかねない危険を持つGo To トラベルの実施を強行している上、今後さらに東京を加える検討をするとしている点は重大な問題です。 突然の全国一斉休校、アベノマスク、コロナ対策費の使い方の不透明、オンライン申請の混乱など、政府の新型コロナ対策は迷走と混乱を繰り返しており、これに対しては地方からしっかりと国に対し意見を上げつつも、感染防止とPCRなど検査の抜本的強化、大きな影響と打撃を受けている市内の事業者、市民への支援と強化を行い、暮らしと雇用、営業を守るよう、新型コロナ対策のさらなる強化、拡充を図るよう求め、以下質問をいたします。 これまでの市の第三次にわたる対策の成果と実績と課題、今後の対策について伺います。 次に、飲食、宿泊事業者などのほか、深刻な打撃を受けている実態とその要望、市の対策について伺います。 次に、少人数学級を求める声は、知事会、市長会、町村会のほか、全国の校長会など多数になりました。文科大臣も検討を明言する状況になっています。国、県に求めるとともに、市としても少人数学級の実現に向けて可能な限りの対策を講ずること、さらに感染防止のための教室や備品などの消毒作業が現場の教職員の大きな負担となっており、感染防止対策での人的配置の増など、強化が必要ではないでしょうか。 次に、医療機関、介護施設、福祉施設、保育所、幼稚園、学校など、集団感染によるリスクが高い施設に勤務する職員、あるいは出入りする業者への定期的なPCR検査を行い、必要に応じて施設
利用者全体を対象にした検査を行うなど、感染防止をするべきではないでしょうか。 次に、大きな2点目、県立福岡工業高校の唐突な統合計画案について伺います。今年2月6日に公表されました県立高校再編後期計画案に対する二戸地域での意見交換会が、去る8月7日に市民文化会館で開催されました。
コロナ禍の中でも多数の市民が参加したところです。 工業高校としての存続を求める意見が多数出ましたが、閉会挨拶に立った県教委次長の「この計画どおり進めさせていただきます」との発言に、参加者はがっかりいたしました。私も参加したわけですが、参加者の皆さんの切実な訴えも、ただ聞き流されただけだったのかと県の姿勢に疑問を持ちました。 現在福岡工業高校は、木造での校舎の改築中であります。岩手県では、政策などの評価に関する条例に基づく大規模事業評価制度を実施しておりますが、県は26億5,900万円となる工業高校の大規模校舎改築工事に当たっては、新たな県立学校再編計画においても、当該校は統廃合の対象になっていないと事前評価調書で繰り返し記述をしておりました。 また、諮問機関である事業評価の審査会の場においても、審査委員から長期的な計画を持っているかとの質問が出され、平成37年度までの、つまり令和7年ということでしょうか、間の再編の対象になっていないと答弁をいたしました。平成30年度から改築工事に取りかかっているのであります。 今後の完成後の事後評価で、何と県は説明するところでしょうか。県の政策決定の手続、公正性からも重大な問題であり、改築の根拠、妥当性とも整合性のないものであります。子供たちの進路選択と地域振興にとって重要な高校の存廃をあまりに軽く扱っていると言わざるを得ません。県に対し、統合案の再考、撤回を求めるとともに、市全体で高校をもっと盛り立てて、応援して守っていく取組を検討することも必要になっていると考えます。 二戸市の中学校卒業後の進路の状況は、毎年平均して50人程度が二戸地区外の高校などに入学しているとのことであります。子供たちの選択は、尊重されるのは当然ではありますが、市内の2つの高校のよさがもっと知らされることで、市内の高校が子供たちにとって選択される可能性もあると考えます。魅力づくりの支援や活動の様子を知らせる広報、あるいは通学費の助成などを検討するとともに、地元高校応援の会の設立も必要ではないかと考えます。見解を伺います。 次に、大きな3点目、下水道、生活排水、簡易水道事業の公営企業化について伺います。過日の産業建設常任委員会において建設部長より、3事業の公営企業化を令和6年度までに行いたいとの説明があったところであります。現在一般会計から繰入れをしながら運営している事業であります。県内トップの使用料負担となっておりますが、これを独立採算を原則的考えとする公営企業化で市民の負担増となることは認められません。公営企業化に当たっての考え方の基本についてお伺いをいたします。 以上、この場からの質問を終わります。
○議長(
小笠原清晃) 答弁願います。
藤原市長。〔市長 藤原 淳君登壇〕
◎市長(
藤原淳) 大きく3点についてご質問をいただきました。順次お答え申し上げます。 まず、これまでの市の三次にわたる対策の成果、実績と課題、今後の対策はとのお尋ねでございます。市では、これまでも
新型コロナウイルス感染症対策事業に取り組んできたところであり、4月から8月までの3回の臨時議会におきまして、感染症予防対策や事業者支援などの各種事業の補正予算を可決いただきまして、現在も事業を進めているところでございます。 主な成果、実績といたしまして、まず国庫、県補助事業でありますが、特別定額給付金は1万1,807世帯へ約26億3,200万円の給付、給付率99.8%を行いました。子育て世代への臨時特別給付金は、2,690人へ約2,700万円の給付を行いました。地域外来・検査センターを7月末に設置し、二戸管内のPCR検査体制を整えました。このほか事業者の家賃補助として、地域企業経営継続支援事業補助金や、公立、民間保育所での感染症予防対策などの取組を進めているところでございます。 次に、市単独事業でありますが、ひとり親世帯臨時特別給付金は223世帯、約670万円の給付、給付率100%を行いました。飲食店等支援臨時特別給付金は124件、約1,240万円の給付を行いました。事業継続支援給付金、宿泊宴会場、タクシー等事業者へのものでございますが、20件、約780万円の給付、給付率100%を行いました。このほか、持続化特別給付金の給付や、黒毛和牛優良繁殖牛確保推進事業補助金の交付、乳幼児等健康診査の個別受診、感染症予防対策物品の購入などの取組を進めているところであります。 課題といたしましては、現在事業を継続中でもありますので、事業完了時に検証することとなります。また、感染症拡大などの変化に応じて、新たな課題が発生した場合には対応していくこととしております。 今後につきましては、現在も
新型コロナウイルス感染症が終息の兆しを見せず、第2波、第3波の到来が懸念されていることから、国、県の動向を注視し、市の財政的負担を考慮しつつ市内の経済活動を維持していくとともに、市民の
安全安心の確保に向けて、関係機関と連絡を図りながら取り組んでまいります。 次に、新型コロナ感染症に伴う事業者支援についてでございます。市では、これまでできるだけ事業者を訪問し、新型コロナの影響などの声を直接お聞きしながら対応を進めてまいりました。今年3月から全国的な感染拡大による影響が出始め、4月7日の緊急事態宣言以降は、飲食店への影響が特に大きくなっていることから、テークアウト事業の案内と状況把握のため、飲食店を訪問しながら調査を行ってまいりました。この中で、売上げ減少に伴い、当面の資金確保に困っているという声が多くありましたので、飲食店・宿泊業に対し、飲食店等支援臨時給付金を創設し、10万円の給付を行ったところであります。 また、宿泊業、大規模宴会場、タクシー業等はゴールデンウイーク後も来客者数の減少が続くとともに、施設規模が大きいことから、固定資産の経費が大変であるという声が寄せられておりましたので、事業継続支援給付金を設け、固定経費の支援をしてまいりました。さらに、時間の経過とともに影響が製造業、小売業など幅広い業種に広がっていることが分かってまいりましたので、国の持続化給付金の対象外となる事業者へ市の持続化特別給付金を設け、幅広い業種への支援を行ってまいりました。その後、国の緊急事態宣言が解除された後は、人の移動や経済が動き出し、飲食店や飲食業への来客も増え始め、影響の大きかった業種も含めて徐々に回復傾向となったところであります。 しかしながら、再び全国的に拡大した影響や、7月下旬に岩手県内で新型コロナの陽性者が出てからは、再び飲食店や小売店への来客は減少するとともに、お盆期間中の新幹線の利用や帰省客が少なかったことから、例年お盆期間中の売上げが大きい業種への影響が出ているところでございます。 このように、新型コロナの影響は今後も長期化することが予想されますので、状況の変化や影響を見極めながら、その時期に必要な対策を講じていくことが大切ではないかと考えております。 市では、新型コロナの長期化を見据え、令和2年8月臨時会におきまして、新事業展開等支援事業補助金制度と地域イベント等開催支援事業補助金制度を創設いたしました。 1つ目の制度は、新しい生活様式に対応した業種転換や感染症対策、地域資源を活用した新事業に挑戦する経費を支援する制度でございます。 2つ目の制度は、市内のイベントの多くが中止となったことから、
新型コロナウイルス感染症対策を講じた上でイベントを開催する主催者等を支援し、地域のにぎわいを創出する制度でございます。 長引く
コロナ禍の中で、事業やイベントの形態も変わってくるものと捉えておりますので、新しい生活様式に対応した取組により、長期的に事業を継続できるような支援に努めているところでございます。今後におきましても、事業者の声を聞きながら、何が必要かを見極め、支援策を講じてまいりたいと思います。 また、市におきましては、8月中旬から飲食店・宿泊業だけではなく、幅広い事業者を対象に、新型コロナの影響や支援策の活用状況、要望項目などについて、訪問しながら直接事業者の声を伺う事業者訪問ローラー作戦的なものを実施しているところでございます。現在は、国、県と市の事業を含めると、多くの支援策があり、どのメニューを活用できるのか分かりづらくなっておりますので、直接訪問し、活用できる制度を案内するなど、事業者に寄り添った支援を行っているところでございます。 次に、集団感染によるリスクが高い施設に勤務する職員等に対するPCR検査についてのご質問でございます。
新型コロナウイルス感染症につきましては、感染症法に基づき、これまでも国及び都道府県が主導的な役割を担い、感染拡大防止に努めており、8月28日には政府の
新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして、感染拡大防止と社会経済活動との両立を図るための新たな取組方針を取りまとめております。この新たな取組方針の中では、検査体制の抜本的拡充として、感染者が多数発生している地域やクラスターが発生している地域においては、その期間、医療機関、高齢者施設等に勤務する者、入院、入所者全員を対象に一斉定期的な検査の実施を都道府県に要請することとされておりますので、状況に応じ、都道府県が実施するものと認識しております。 大きな2点目、県立福岡工業高校の統合計画についてでございます。高校再編計画案における県立福岡工業高校の統合につきましては、公表される前に開催された3回の地域検討会議において、同校の再編や統合に関する具体的な提示はなく、さらには本年度を完了予定として県立福岡工業高校校舎の全面改築が進められている中、全くもって唐突感は否めないと感じております。私からは、この高校再編計画案に対して、3月のパブリックコメント、7月22日の知事への要望及び7月30日の第4回地域検討会議におきまして、県立福岡工業高校は中学校を卒業する生徒にとって将来の進路を見据えた選択肢であるとともに、本市においても若者の地元定着や地域の活力を支える即戦力としての人材育成が期待されるなど、非常に重要な役割を果たしており、単独校として存続することを強く申し上げてまいったところでございます。 今後につきましては、まずは魅力ある高等学校の在り方について、地域の関係者等と協議してまいりたいと考えております。 次に、大きな3点目、下水道事業等の公営企業会計への移行についてのお尋ねでございます。下水道事業や簡易水道事業については、施設の老朽化に伴う更新の需要が増加する一方で、急速な
人口減少に伴う料金収入の減少などによりまして、全国的に事業経営の環境が厳しくなってきております。住民サービスを将来にわたり安定的に供給していくため、中長期的な視点に立った経営基盤の強化と、財政マネジメントの向上等に取り組んでいくことが求められております。 このような取組を進める上では、資産情報や損益情報などの経営情報を把握し、適切に管理することが重要であり、国においては小規模自治体に対しても令和6年度から公営企業会計へ移行するよう各自治体に要請しているところであります。 当市におきましては、下水道事業、生活排水事業、簡易水道事業が該当するものでございますが、これらの事業は今後長期間にわたりサービスを継続的に提供していく必要があり、そのためにも令和6年度からの公営企業会計へ移行することとし、準備を進めております。特にサービス提供の基盤となる資産については、施設や管渠など対象が多く、調査に時間を要することから、下水道事業につきましては今年度から資産調査に入ることで、本議会に補正予算を計上させていただいております。 ご質問にあったように、公営企業会計は独立採算が原則となりますが、当市においてはサービスの提供区域が広い一方で、
利用者密度が低いことや、高低差がある地形で整備、
維持管理費が高くなるといった要因から、経費に応じた
料金設定が難しく、各特別会計において、一般会計からの繰入れを行っているのが現状でございます。 また、令和6年度以降は、公営企業会計であることが国庫補助の要件とされる見込みであります。このことから、公営企業会計の移行に向けましては、
人口減少に対応した適切な施設規模の在り方や経営の効率化による経費削減など、企業経営という視点を持ちながら、継続的な住民サービスの提供体制確保に向けまして、使用料や市財政の負担の在り方について検討を進めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(
小笠原清晃) 次に、鳩岡教育長。〔教育長 鳩岡矩雄君登壇〕
◎教育長(鳩岡矩雄) 私からは、
新型コロナウイルス感染防止対策についてと、市内高等学校への支援についての2点、お答えいたします。 初めに、
新型コロナウイルス感染防止対策に対する少人数学級についてと、人的支援についてのお尋ねでありますが、まず少人数学級につきましては、今日の様々な教育課題に応える上で極めて教育的効果が高いことは認識しております。また、教室内の密集を避けることができることから、
新型コロナウイルス感染防止の上からも効果が高いものと認識しているところであります。 全国市長会におきましても、全国知事会、全国町村会の3団体の連名により、早急に少人数学級を導入するよう、7月に文部科学大臣に対し提言書を提出したところであります。 また、学校の3密対策につきましては、学校における
新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル等、国や県の通知を踏まえ、学校への周知徹底を図りながら適切に対応しております。 次に、
新型コロナウイルス感染症対策に係る業務支援の人的配置について申し上げます。岩手県教育委員会におきましては、6月に
新型コロナウイルス感染症対策のため、業務負担が増えている教員の支援策として、緊急スクールサポートスタッフを各校に1名配置できる
新型コロナウイルス感染症対策スクールサポート配置事業を実施しております。 二戸市教育委員会におきましては、現在この支援策に基づき、緊急スクールサポートスタッフを配置し、日常の感染症対策に苦心している教員の業務負担の軽減を図っているところであります。 次に、緊急スクールサポートスタッフの業務内容について申し上げます。緊急スクールサポートスタッフは、教室内の換気や消毒などの感染症対策の業務のほかに、教材や家庭への配布文書の印刷、教材資料の整理、給食配膳業務など、各校の状況に応じ、幅広く業務に対応していただいております。 次に、県立福岡工業高校の統合計画案についてでありますが、私からはこの高校再編計画案に対し、3月のパブリックコメント及び7月30日の地域検討会議の場におきまして、県立福岡工業高校には二戸市のみならず近隣町村や他県からもものづくりを志す若者が集まっており、広く関連産業を支える人材育成が望まれる二戸管内唯一の工業高校として、福岡工業高校の位置づけは非常に重要であると強く申し述べてまいりました。 今後につきましては、先ほど市長から申し述べたとおり、魅力ある高等学校の在り方について、関係者等と協議してまいりたいと考えております。
○議長(
小笠原清晃) 再質問に入ります。 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) それでは、最初に新型コロナ対策についてお尋ねをいたします。 8月に入ってから、市の職員が市内の事業所を直接訪問されて、ローラー作戦と市長おっしゃいましたけれども、どのくらいの事業所を訪問されたのでしょうか。また、その中で多くの、今苦境にありますので、多分様々なご要望とか大変不安な思いとか出されたかと思いますけれども、その具体的な、全部とは言いませんけれども、市内の事業者の皆さんは今どのようなご苦労と、また今後国も含めて行政に要望などを上げているのかご紹介いただければと思います。
○議長(
小笠原清晃) 泉山
産業振興部副部長。
◎
産業振興部副部長(泉山茂利樹) 今行っているローラー作戦につきましては、規模の小さい市内の800事業者を対象として歩いているところでございます。8月の中旬から歩いておりますけれども、1件当たりに行きますと結構時間がかかるということで、現在は50事業者ほどを訪問しているところでございます。 いろいろ伺っておりますけれども、一番私たちが回っていて気づいたのは、いろいろな支援制度がありますけれども、その支援制度のことがやっぱり理解できていなくて、どれを活用できるかというのが分からない事業者が多いということで、国、県、市の制度がありますので、そこを丁寧に説明しながら、あと活用できる支援制度があれば、そちらを活用していただくという形で動いているところでございます。 要望につきましては、それほど強い要望というのは今のところ受けておりません。まずお話を聞きながら、丁寧な対応を心がけているところでございます。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) 今課長がおっしゃったように、なかなか国のほうの制度設計が早くないと。県や市が制度をつくって動き出してから後から国が出すと。例えば家賃補助とか、あるいは業者の方々への支援では持続化給付金とか後から出てきている関係で、どれがどれだかよく分からないということで、私も訪問した中で、「影響が4割なのだよね」と、「だから無理なのだよ」と。その方は、持続化給付金の5割以上の減収があって、100万円補助のお話をされていたのですが、市のほうにお話ししますと、いずれ市の独自の持続化給付金対象外の事業者支援、20万円のがあって、早速市の商工観光流通課のほうで訪問してくださって、丁寧にその制度へつなげてくださったようで、業者の方は喜んでいましたけれども、本当にいろんな制度がいろいろ出てきて、特に国の制度が額は大きいのですけれども、後からということと、手続の煩雑さとかありますので、800事業者を目指しつつ現在50者というのは、大変地元自治体だからこそできる、本当に現場の苦境に支援できる取組だと思いますので、引き続きこの取組は上げつつ、やはり具体的な要望は出なくても、困っている様子をお聞きして、それを市の政策に、あるいは県や国の政策にということで、困ったことを政策につなげる取組もしていただきたいというふうに思います。 そういった取組の中でも、私もお盆期間中、市内の飲食店を見て回ったのですが、一番の書き入れどきに店を閉めている、休んでいるお店も結構ありました。やはり岩手県内で感染者が確認されている中での、岩手県内だけではない、遠方からの帰省客によって、もし自分の店が感染すると、もう商売を閉じなければならないぐらいの業者の皆さんは切迫感を持っていて、一番の書き入れどきに店を閉めてしまうという状況がありました。これだけ岩手県民の真面目さといいますか、やっぱり感染をすることによって地域に迷惑をかけてはならないという、そういう強いコミュニティーの中でのそれぞれの自覚が岩手県は、今は違いますけれども、全国の中でも感染をしばらく食い止めてきた、そういう真面目さだと思いますが。そうした中で、やはり感染をしたら、あちこちでありますけれども、誹謗中傷ということが感染者だけではなく、その場所であるお店も含めて
大変心配をしています。 達増知事は、感染した人を思いやりましょうということで、真っ先に声を上げていて、そのことが岩手県内でも感染者が出た会社を応援しようみたいな、逆に地域の応援の取組もありますけれども、二戸市内においてもし感染第1号が出たときに、やはりそうした私たち市民一人一人とともに行政のメッセージというのも大変大きいのかなと思います。その点で、どのようなお考えをお持ちなのか、お聞きしたいと思います。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) このコロナというのは目に見えないもので、誰が、いつ、どこでなるか分からないというふうなものをもっともっと認識いたしますと、誰もがなり得るのだというふうなことになってくると思います。今日の新聞等でも久慈市の例が出されておりまして、誹謗中傷等については、それはやめようというようなことでメッセージが久慈市長さんから出されていたところでございますが、やはりこういうのが出ても、その人を責めるのではなく、またその職場を責めるのではなく、逆に頑張れよというふうなことがほかのところでは起きているというふうなこともございますので、それらを含めながら、できる限りのメッセージというのは発信してまいりいたいというふうに思っております。 本当に出ないように、まずはそれを中心としながらやってまいりたいというふうに思っております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) よろしくお願いしたいと思います。 それで、二戸市内の医療機関あるいは福祉施設等でも、大変緊張しながら日々業務に当たっていると思います。そのほかにも例えば保育所あるいは学校というのは密な状態、学童保育も含めて密な状態であります。集団感染のリスクが大きいところですので、今は感染者が出ておりませんけれども、常に緊張感は持っています。ですから、いつかの時点では社会的検査と言われますけれども、行政検査ではなく社会的検査。今東京都の世田谷区では、そうした社会的検査ということで、医療や介護の施設で働く方々には定期的にPCR検査をやって集団感染をさせない、あるいは感染を抑止すると。無症状の方で感染をさせている方もありますので、そういう無症状者の感染を抑止することで抑えていくという世田谷方式もありますので、二戸市内においても今後そういう発熱等の症状が出なくても、やはり集団感染をさせないための社会的検査というのを二戸市も考えておく必要があるのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 先ほど申し上げましたとおり、まず新たな取組方針等については、国、都道府県等が中心になってやっていただければと思っております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) 県、盛岡から見た県北というのは、なかなか見えていないと思います。盛岡ですと、医大あり、中央病院あり、市立病院あり、日赤ありと、多くの病院がある中で、この県北は県立病院を中心に、本当に限られた医療資源の中にありますので、国待ち、県待ちでは、いざ感染者が出たときに、沖縄の島の与論島でしたか、ありましたように、もう一気に広がって対応ができないと、医療崩壊を起こしてしまった例がありましたけれども、やはり国、県の目線ではなく、地元目線で必要な判断をしてそういう取組をしていくというのが、最終的には地域の感染が爆発するのを抑えるという地域の医療と命と健康を守る、ひいては地域経済を守るということになるかと思いますので、国、県に要望するだけではなく、二戸市としてのにらみといいますか、今何が必要かと。必要なときには必要な対策を講じていくという、やっぱり二戸市目線というのが必要ではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 病院の先生方等と連携しておりますので、今PCR検査等におきましても、開業医等に行って、インフルと、それこそコロナと、疑わしいものについてはそっちのほうに回すというふうなことで今対応しております。本当にそういうふうなことが必要なのであれば、医師会等と相談しながらやらなければならないと思っておりますし、まずは医師会の先生方等と相談しながら、今の段階では開業医に行った部分について必要であればPCR検査のほうに回っていただくというふうなことで今実施しております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) いずれ学校や保育所、学童保育というのは、かなり密になっておりますので、消毒の徹底だけでは、それは見えないウイルスと闘うには、やはり検査の徹底によって押さえ込んでいくと、感染を広げないとありますから、市内のそういう施設等における働く方々の安心、あるいは預ける方々、利用する方々の安心のために、社会的検査というのも二戸市の検討項目に入れていただきたいと思います。 あと、教育長にお尋ねしたいと思いますが、先ほどスクールサポーターのお話を、答弁をいただきました。私ども学校を訪問した中で、やはり先生方の大変な負担になっているということで、7月の私ども共産党市議団のコロナ対策の要望の中でも入れさせていただきまして、2学期から市内の学校でもスクールサポーターが配置されているところもありますが、配置されていないところも多いのではないかというふうに思います。このスクールサポーターの配置状況をお示しいただきたいのと、今後本当にこれを全学校に配置していく対策についてもお尋ねしたいと思います。
○議長(
小笠原清晃) 鳩岡教育長。
◎教育長(鳩岡矩雄) 現在このスクール・サポート・スタッフでありますけれども、希望している学校は小中学校11校中9校が希望しております。現在配置している学校がこのうち6校ということになります。残った学校、これは要は人がいないと、募集してもなかなか勤務状況、勤務条件、それぞれ子育てとか様々家庭の状況等があるようでありまして、折り合いがついていないということで、折り合いさえつけば、すぐこれは配置できるように、当然予算も県の措置をしておりますので、すぐ配置できる状況となっております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) やはり各学校任せに、学校の状況をよく周知している地域の方々だと、子供たちともその学校での勤務もやりやすいので、学校のほうで探すという取組をしているのかもしれませんが、なかなか学校の近隣にそういう方がいないという状況もあって、9校、希望しながらまだ配置されていない方もあるかと思うので、そこは教育委員会の責任としてしっかりとそういうサポーターの確保、そして各学校への配置、また学級数等が多いところには1人だけでなく複数配置とかやることによって、本当に教職員の負担軽減ができるのではないかというふうに思います。 今現在市内の小中学校には、既に病休などで欠員ができている学校もあって、先生方は日々苦労されている中にこのコロナでの消毒という、本当に日々大変な状況がありますから、早急にスクールサポーターを教育委員会の責任で確保し、配置する取組をするべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃) 鳩岡教育長。
◎教育長(鳩岡矩雄) 病気については、基本的にはそれはそれで補充しておりますので、コロナとは関係ございません。 今後のスタッフの配置の状況につきましては、先ほど申し上げましたように、やはりマッチングの問題がありますので。これは市教委が動こうが、学校が探そうが、なかなか難しいということはありますので、なお様々な機会を通じてこちらでもPRはしていきたいと思っております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) あと、この同じ質問の項目の中で、いずれ知事会、市長会、あるいは文科大臣も少人数学級についての今後の検討について明言されておりまして、二戸市内の学校の状況を見ましても、例えば福岡中学校では全学年34人から35人ということで、新しい生活様式でいうソーシャルディスタンスを確保できない学級が市内にもあるというふうに思っておりますけれども、そういった部分での少人数学級に完全にはならないまでも、そういう密を防ぐための取組など、どのように取り組まれようとしているのでしょうか。
○議長(
小笠原清晃) 鳩岡教育長。
◎教育長(鳩岡矩雄) いわゆる少人数学級の学校でも、教科によっては少人数教育をしておりますので、その科目、あるいは教科の特殊性と申しますか、それによりましては、できるだけ小人数になるように現在学校では工夫しておるところでございます。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) 次に、工業高校の関係でお尋ねをしたいと思います。市長からも、教育長からも、工業高校の存在意義、二戸地域にとっての存在意義について、またそれぞれ存続に向けての強い熱意をお聞きしましたし、今後魅力ある高校づくりを関係機関と協議していくということでございます。 関係機関と協議するということの具体的な展開について、イメージなどありましたらお示しいただきたいと思います。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 県のほうでは、議員さんも説明会に行って聞いていたと思いますけれども、一戸でやったときも、その説明の中では、こっちでもそうなのですけれども、福岡高校は進学を希望する生徒が通う学校、それから福岡工業、一戸高校とは地域を支える人材を育成する学校、それから軽米高校、伊保内高校は地域の学びを守る学校というふうなことで位置づけしているわけであります。 福岡高校と、工業高校と今はなっていますが、問題はここから50人、60人、70人といいますか、80人といいますか、そういう人たちがほかのところの学校に行っていると、ほかの地域に行っているというふうなこともありますし、また逆に言いますと、青森県のほうから福岡高校に来たり、工業高校のほうに来たりしながら、今そういうふうな流れになっております。 それで、福岡高校が、本当にどうすれば福岡高校というのは魅力ある学校になるのかというふうなこと等も、この根本から考える必要があると思います。と申しますのは、小学校とか中学校とか、一つトイレを取ってみましても、洋式化されながら新しくなってきております。それが福岡高校に行きますと、洋式トイレがないとか、和式がほとんどだというふうなことになりますと、やはり生徒さんといいますか、女子生徒さん方はほかの学校に、向こうのほうがいいやというふうなこと等も考えると思います。 したがいまして、県内の中では福岡高校が県立高校の中では一番古い学校だというふうに聞いておりますので、ぜひともまずはトイレ改修とか最低の部分を改修する、あるいはまたこの間校舎の耐震やったばかりですが、いつ新しくするのやというふうなことで魅力ある学校にしていくと。校舎も最低の部分はやっていただくというふうなこととか、福岡工業高校というふうなものは、専門校といいますか、その中で、例えば機械とか電気ですか、そういうものの資格を取りながら、終わればみんなのところに引っ張りだこになって、東北電力とか、優秀で一流のところに就職されているというふうな。それが例えば統合になると、そういうふうにできるのか、できないのかと、一つの学科とか何かになると。 そういうのを本当に魅力ある学校にするというのは、さらに今あるものについて、人がいっぱい集まって魅力ある学校、それはそれでもいいと思うのですけれども、本当にその学びの部分の中で終わったとき、どういうふうになるのかというふうなものに魅力を感ずるような学校になっていただければというふうなことで、例えば校舎とか何かについては、今年もそうだったのですけれども、県要望とか県のほうの管轄のところには申し上げましたし、また工業高校とかについてはOBの方等についてもお話合いを持ちながら、後援会といいますか、OB会といいますか、そういう方々と、どういうふうに持っていったらいいのかというのは具体的にはお話ししてまいりたいというふうに思っております。
○議長(
小笠原清晃) 鳩岡教育長。
◎教育長(鳩岡矩雄) どのような形で関係機関と協議するかということでございますけれども、根っこにある部分ということを考えますと、本来例えば市立小中学校をどうするかについては、基本的には設置者である市が責任を持って考えることであります。これが第一義的な市の責任であろうと考えております。 そうなると、県立学校につきましては、本来県が本当にこの地域にこの学校が必要だと、大事だと考えるのであれば、これは県が責任を持っていろいろサポートしなければならない。これが本来の筋ではないかと思っております。この昨今の流れを見ておりますと、何か存続したいのであれば
市町村がもう少し汗を出せ、金を出せというような、そういう傾向がややもするとあるというのは何かしたらちょっと違うのではないだろうかと私は考えております。 ですから、多くの存続の危機にある
市町村は、それぞれ工夫して給食を出したり、バス代を補助したり、いろいろ工夫してやっておられまして、本当にそこは敬意を表するものでありますけれども、本来はそれは県がやるべきではないかなと。ですから、県は例えば工業高校について、この地域に本当に必要だと思っているのか、いないのかということをまず県と意見を交換するのが私は非常に大事ではないかなと思っております。そこにおいて県に対して、例えば県が、いや、工業高校はここに必要でありますよということであれば、これは県がどんどん、どんどん様々な形で知恵を出し、金を出すべきであろうと。もし県が、いや、工業高校はここには必要ありませんよというようなことを言うのであれば、そこに対してこそ市はきちっと申し入れるというようなところの論議がまず基本ではないかな。それがないまま、今この統合の問題というのは走っている。そこに私は、正直大変ここのところの動きには違和感を持っております。 それはそれとして、流れは流れとして、逆らえないものもまた現実にありますので、それはそれといたしましても、やはり存続に向けて市としてもいろいろ、市教委としてもいろいろ考えなければならない。それは、もう当然こちらとしては、一生懸命考えなければならないところだと思っております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) 県は、令和2年度から県北振興を名前変えて、
ふるさと振興ですか、そういった大きな看板を上げていながら、片や教育委員会においては地域の振興と高校というのはもう一体なのですけれども、それはもう再編だと。子供が減っている、あるいは転出しているということで、やはり教育長や市長がおっしゃったように、県北を何とかしたいという立場からしますと、本当に県政の大きな、そこに整合性の取れない、口で言っていることとやっていることが違うということだと思いますので、やっぱりそこの部分はしっかり声をこれまでも上げてきたと思うのですけれども、今後も上げていきたいと私も思っております。しかし、やはり生徒にも保護者にも選んでいただくと、そのために県内の小規模校を抱える自治体においては、通学費の助成とか魅力化のための支援とともに、そういう具体的な経済的な支援ということをやっているのも事実であります。 葛巻学習塾とか、あるいは山村留学とか取り組んでいる葛巻町では、令和2年度の予算が6,850万、本当に驚きました。また、軽米町においても1,360万、お隣の青森県から通学する生徒さんについては、2コース、タクシーでの往復の送り迎えと。あるいは給食費ということで、もう私たちは筋論は言っても、実際そういった形で子供の奪い合いと言ったら申し訳ないのですけれども、かなり必死に近隣の
市町村は生徒数確保のために動いている中では、よそからとは言いませんけれども、二戸市出身の中学生から選んでもらえる、やっぱり行かせたいなと保護者も思えるような何かしらの取組は、魅力化だけではなく、地元の子供たちの通学の便を確保するための取組とか、そういうソフト事業も今はもう考える時期に来ているのではないかというふうに思いますけれども、魅力化づくりでは関係機関と話し合われていくようですけれども、そういった支援についてはいかがでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 通学費等についてでございますが、今回の学校統合以前から公共交通の在り方をどうするかというふうな問題の中で、交通弱者と言われております生徒あるいはお年寄り等について何らかの手当てをしろと、何か考えろというふうなことはずっと議会のほうからご指導を受けておりますので、それらについては高校に来るとか、高校に来ないというふうなのを別個にしまして、それらを考えていかなければならないというのは、以前からそういう考えは持っておりました。なかなか具体的にどうのこうのとちゃんとお示しできないのがちょっとあれなのですけれども、それはもう考えております。 ただ、市内の生徒だけではなく、よそから来る生徒とか何かについても、その通学費とかについてはまだそこまでは考えに至っていないところでございます。 いずれ高校再編等についても、魅力ある学校といいますか、本来どうあればいいのか、どういう学校になればいいのかというのを原点にしながら進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(
小笠原清晃) 鳩岡教育長。
◎教育長(鳩岡矩雄) やはり基本となるのは、生徒目線ということだと思っております。中学校卒業者が自分の将来のデザインを描けるかどうかと。キャリアデザインを描けるかどうか、そのためにどういう学びが必要なのか、環境が必要なのかということがまず大事であるべきであって、例えば工業高校という建物があればいいというものではないと私は思っているのです。要は、将来工業に関する学科を学んで、資格を取って、それを自分の人生に生かしていくと、これができる環境があるかどうかということが大事でありますので。ですから、単にどこかと統合して工業の学科がなくなる。それは、結局工業の専門の教員がいなくなりますので、今の工業学科が単独であればこそ、例えば機械科の教員が4人、例えば実習教員が2人というように、これは標準法で決まっておりますので、これが学科がなくなれば、これは保障されなくなるわけです。そうすると、当然その教科の学びも薄くなりますので、現在福岡工業高校は大変様々な資格取得で実績を上げ、東北電力にも3名でしたか、もう大変な難関と言われているそういった
民間企業にも就職できているわけでありますので、そこのところが今後保障されるのかどうか。こういうことこそが大事でありまして、単にと言うとあれですけれども、こういう金を出した、補助したという問題では私はないと思っております。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員。
◆7番(畠中泰子) いずれ生徒の人数、固まりだけを県教委は議論して、何人だと、十数人だという数だけを追っている中では、今の教育長のお話は本当に教育論といいますか、高等教育の在り方ということを示していく意味で、私も大変感銘を受けました。 いずれ地域のなくてはならない高校を残していくために、こういった形で私たち市民も、あるいは行政も一緒になって地域の高校の今後の在り方、どうそれを守り発展させていくかということでは、今後こういった取組を市の中で取り組んでいくことを私は期待したいと思います。 次に、3番目の公営企業化につきましてお尋ねをしたいと思います。市長のほうからは、国の総務省のほうから令和6年までに公営企業化しないと交付金出しませんよという、そういう国からの通達が来た中で動きますということでありますが、いずれ独立採算を原則とする公営企業の中において、二戸市の状況というのは下水道、生活排水、その中には
浄法寺地区の特定管渠につきましては、まだ普及率が3割前後ということで、本当に独立採算にものせられないような、地域の政策として行政が判断して、あの地域の生活環境の改善のためにやったわけですが、それがいや応なく独立採算の網にのせると、本当に大きな使用料負担を住民に強いることにならないのかと。あるいは、それは簡易水道においてもそうです。斗米地区の簡易水道の普及率も多分3割行ったか行かないか。 この間議会で議論すると、当局の答弁は、これは福祉ですと、地域福祉のための水道ですと言ってきたのが、公営企業化によって今後どうなるのか。低廉な使用料で住民の皆さんに広く安全な水を提供するというこの公営企業の立場というのは、やっぱり堅持しなければならないわけですが、先ほど市長のほうからは、使用料等についても検討するということは、値上げをするのですかと。県内トップの使用料なのに値上げをするのですかということを……
○議長(
小笠原清晃) まとめてください。
◆7番(畠中泰子) 心配がありますので、この点、公営企業とはいっても、やっぱりそれは民間では成り立たないから、公営企業としての原理原則からどうお考えでしょうか。
○議長(
小笠原清晃)
藤原市長。
◎市長(
藤原淳) 先ほど申し上げましたとおりで、公営企業会計は独立採算制が原則となりますが、二戸市におきましてはサービスの提供区域が広い一方で
利用者密度が低いこと、あるいはまた高低差がある地形で整備費、
維持管理費が高くなるといった要因から、経費に応じた
料金設定が難しく、これまでの特別会計において、一般会計から繰入れを行ってきたというふうな実態でございます。 それで、今後におきましても、継続的な住民サービスの提供体制確保に向けまして、国は国としてございますが、使用料や市財政の負担の在り方につきまして検討させてくださいというふうにさっき申し上げたとおりでございますので、ここの場で値上げする、値上げしないというふうなことではなく、検討しながら、これらも含めながら、高い水道料と言われておりますので、それらも勘案しながら検討してまいりたいというふうに思っております。
◆7番(畠中泰子) 終わります。
○議長(
小笠原清晃) 畠中議員の質問を終了します。 本日はこれにて散会いたします。散会 午後 0時01分...